以前の私は子どもや子連れに寛容じゃなかった

 そんななか、年明け早々、ニュースになっていましたね。ベビーカーでの初詣論争「子連れ差別だ」から始まって、「人混みにベビーカーは危険」「神社側にも言い分がある」など、色々な意見が出ていました。この手の議論は、みんなが納得する形で収めるのは難しいものですよね。

 私の個人的な意見としては、まず激混みの場所に子連れで行くのは絶対に嫌です。

 並んで並んで、その先にうーたんとワンワン(うちの子が大好きなEテレ『いないいないばあっ!』のキャラクター)がいて、一緒に歌ったり遊んだりできるのならがんばって並ぼうかなとも思いますが。子どもが喜ばないところに、しんどい思いをわざわざして連れていくのが自分の中にはない感覚です。

 ベビーカー初詣のニュースを目にした瞬間は、赤ちゃんがいてもきちんと年初に初詣をするなんて、律儀だなあ!と、感心に近い気持ちになりました。

 小さい子を持つ親としては、そりゃあ社会全体が子どもウエルカムになってくれたらうれしいな、とは思いますよ。でも私自身は「社会が子どもを受け入れるべき!」と声高に言えません理由は、私自身、以前は子どもや子連れに対して寛容じゃなかったからかもしれません。

 親になる前は、新幹線やレストラン、温泉旅館などで小さな子どもが騒いでいるのを見ると、正直ムスッとしている自分がいました。

 でも、顔に出してしまうと、なんだか「不寛容な大人」感が出てしまうから、「大丈夫ですよー、子どもは騒ぐものですよね、全然気にしてませんよー」的なスタンスをとっていたんですよね。実際は心の中で「静かにしてくんないかな…」と思っていることも多々ありました。