年明け早々胃腸炎に。夫の実家で2日寝込んで発見したこと

 2017年、新しい年になるやいなや、ノロウイルスか何かにやられ、ウイルス性胃腸炎で寝込んだ。しかも、夫の実家で。

 新築数年目というまだぴかぴかのログハウス風の家のロフトの、本来家族3人で寝られるほど広いところを一人で占拠し、2カ所あるトイレのうち一つを、「すみません、治ったらきれいにしますので、しばらく使わないでください」と宣言して占有し、丸々2日間寝込んだ。本当は、近場の日帰り温泉に行こうなど、義理の両親は色々考えてくださっていたというのに、ダメダメなヨメで申し訳ない。

 幸いなことに、虎(息子の仮称・4歳)は歩いてすぐそばの親戚の家に入り浸り、たくさんの従姉たちとすっかり馴染んで遊んでいたので、ホッ。あとは夫だが、こちらは元日の天皇杯で一仕事した他は、ずっと箱根駅伝やら高校サッカーやら大学ラグビーやらを、飲み食いしながらテレビで見まくるという例年通りのお正月なので、特に世話をすることもない。食事だけは申し訳ないが、義母にお任せして、ダメヨメは寝込ませていただいた。

 こちらは、気持ち悪さと関節痛と発熱で声も出せない苦しさなのだが、何ぶんロフトに寝ているので、階下のリビングでの会話やテレビの音は全て聞こえてしまう。箱根駅伝を往路復路とも全てもらすことなく聞いたのは恐らく私としては初めての経験だと思う。駅伝も、箱根の山登りや山下りあたりは、景色もきれいだし、「あぁ、いつか箱根の温泉で年越しして、駅伝を沿道で応援したいな」などと思いながら見るのは好きだ。でも、特に駅伝というスポーツが好きというわけでもなく、自分の出身、あるいは勤めている大学が出ているわけでもないので、そこまで思い入れられないというのが本音だった。

 ところが、金子ファミリーは違った。

 法政大学出身でスポーツライターの夫はもちろんのこと、義父、義母ともに飽きるでもなく箱根駅伝を楽しんでいるようなのだ。ちょっと外に出たり、別の部屋に行くことはあっても、基本的にはテレビのあるリビングで過ごしている。

 「法政、どうなった?」(義父)  

 「いや、もうすごいことになってるよ。今、1人抜いて2人抜いて! あっまた順位が上がった!」(夫) 

 「すごいね~。これでシード確定かな?」(義母)

 階下から聞こえてくる声はなんだか楽しそう。これ、テレビ番組でありがちな「箱根駅伝ファンの一家が、テレビを囲んでワイワイ賑やかに団らんする画」そのものじゃないか。今すぐ、日テレの「箱根駅伝の裏側」特集の番組カメラが入ってもおかしくない状態だわ。

 また法政が今年頑張ってくれたおかげで、法政愛あふれる夫の興奮は一気に上がる。自分の息子が高校から大学まで通った大学というのは思い入れがあるのだろうか、義理両親もやはり法政を応援しながら見ているようだ。そういえば、私も大学院は法政に通ったんだったが、特に愛も芽生えなかったのは、私が冷めてるからなのか?