「カリスマ転職エージェント」として激務をこなしながら、2人の息子を育てる森本千賀子さん。「日経DUAL」の連載「家族も仕事も『両方大事』でいいじゃない」では、子どもを育てながら仕事を楽しみ、希望のキャリアを築き上げていく方法を語り、多くのワーママを勇気づけています。先日、「長男の中学受験」に伴走した1年を振り返り、体験エピソードとメッセージを語っていただいたところ、大きな反響を呼びました。それを受け、皆さんが「気になったポイント」について、編集部から追加で質問を投げかけてみました。

スポーツをするなど活動的だった子が、机に座って勉強に集中できるもの?

日経DUAL編集部 森本さんの息子さんはフラッグフットボールのチームに所属して毎週末練習に励み、6年生の夏には全国大会で優勝も果たしたとか。そんな活動的で体力もある子が、じっと机に座って勉強する日々を過ごすとなると、ストレスをためたりはしませんでしたか?

森本さん(以下、森本) 私が感じたのは、スポーツを通じて「集中」する体験をしてきた子であれば、勉強にも集中できるということです。試合で集中力を発揮するように、「やるぞ」と決めたらスイッチが入る。だから、そこはあまり気にする必要はないと思います。

 肝心なのは、スイッチが入るかどうかということ。息子の場合、自分で中学受験をすると決め、志望校も明確だったので、ちゃんとスイッチを切り替えることができたようです。

 親の希望で受験させる場合も、本人が目的意識を持つための意識づけがポイントではないでしょうか。

 ただ、スポーツと勉強では異なる部分もあります。スポーツの場合は、練習したらしただけ上達するんですよね。中学以上にもなるとスランプを経験することもあるかもしれませんが、小学生のうちは日に日に上達し、本人も成長を実感できる。一方、受験勉強は、頑張ってもすぐに偏差値がぐんと上がるわけではないんですよね。努力したことに対する手応えは、スポーツよりも実感しづらいのかもしれません。

 実際、息子もテストの点数がいいと気分が乗るけれど、悪いときは落ち込んだりイライラしたりしていました。