ママ友とは奇跡のような確率を経て出会った存在

── 自分も含め、子育ても仕事もがんばらなきゃと、どちらもオンモードにしがちです。

LiLy 私には無理です。ただ、それが上手にできているお母さんもいて、心から尊敬するとともに、私は手作りではなく購入したデザートを持って、彼女のおうちにごはんを食べに行きます(笑)。「なにこれ、おいしー!」って。ほんと料理が苦手なので、簡単な料理を教えてもらったり、そういうお母さんたちに優しくしてもらっています。

── 同世代の女性から人気の高いLiLyさんですが、ママ友と上手にお付き合いするためにはどうすればいいでしょう。

LiLy 保育園のママ友同士で集まって飲み会をすることがあるんですね。そのときにふっと思ったのが、ママ友ってほぼ奇跡のような確率で出会っているということ。年齢は違うのに、たまたま同じ時期に妊娠して、同じ地域に住んでいて、数ある保育園のなかから同じ園を選んで、子どもたちが同じクラスになって、出会ったときにはお互いが“ママ”という新しいステージの友達で…。ただみんなお酒が入ると“お母さん”ということを取っ払って、一人の女性に戻るんですね。その瞬間、お互いにお互いがとても愛おしくなって。ただの女の子だった私たちが“お母さん”になって、「◯◯くんママ」としてすごくがんばってる、ひょっとしてこの飲み会も気が進まなかったのに、子どもに迷惑がかからないよう参加している人も中にはいるのかも…とか(笑)。そんなふうに俯瞰で見ると、うわぁ、なんか全部切ないわぁ、でも、みんながんばってる! うん、乾杯! って気持ちになりませんか(笑)。

「兄妹ゲンカの仲裁に、今日もアタマがおかしくなりかけてw、タクシーの運転手さんにも心から同情していただけた私だが、一日の終わりがこんなにピースならオッケー」
「兄妹ゲンカの仲裁に、今日もアタマがおかしくなりかけてw、タクシーの運転手さんにも心から同情していただけた私だが、一日の終わりがこんなにピースならオッケー」

(取材・文/毛谷村真木、LiLyさん撮影/鈴木芳果)