仕事と育児の両立に毎日奮闘しているワーキングママ。時には、熱を出している子どもを預けながらも働かなければいけない状況に、いったい何のために働いているのだろうと立ち止まるときも……。そこで、各分野で活躍している先輩ワーキングママ5人に「私が働き続ける理由」をインタビュー。仕事と育児の両立方法など、2017年を楽しく乗り越えるヒントが満載です。

【共働きママたちの5つのストーリー なぜ私たちは働くのか? 特集】
第1回 アナウンサーママ 主婦を夢見た私が会社員を続ける理由
第2回 外交官から政治家転身 やりたいことのために頑張れる
第3回 細川モモ 夫婦で育休取得、意識がフルモデルチェンジ
第4回 グーグル執行役員ママ 音が聞こえるほどメリハリ生活 ←今回はココ
第5回 イオンリテール常務ママ 育児も仕事も120%で走り続ける

仲條亮子(なかじょう・あきこ)さん グーグル執行役員。テレビ局で番組制作等に携わった後、フリーのキャスターをしながら早稲田大学政治経済学部で国際政治を学ぶ。米シカゴ大学でMBA取得、ハーバードビジネススクールでアドバンスト・マネジメント・プログラムを修了。外資系経済専門通信社在日副代表を経て、2013年より現職。小4、5歳の男児ママ。華々しいキャリアは地道な努力の積み重ねが下支えするもの。夫と協力しながら、仕事も子育ても全力疾走の毎日を送る。

 2013年4月にグーグル株式会社入社、2015年12月にクライアントと共にテクノロジーを活用し、イノベーションあるビジョン・戦略策定をする「Google Partner Plex Tokyo」を立ち上げたグーグル合同会社執行役員の仲條亮子さん。「経営は山に登るのと同じ」という例えから、フォレスト、洞窟、パノラマといった山登りをイメージした異なる雰囲気のエリアが連なる空間に、取材スタッフ一同感嘆の声を漏らしたほど。

 現在は、Google Partner Plex 統括として、企業や広告クライアントのデジタル化やイノベーション強化の支援に日々邁進する一方、10歳長男、5歳次男の二人の子育てをしながら、常に前進を続けています。そんな仲條さんが、働き続ける理由とは?

仕事と育児の「両立」は目指さない 先を見て、やりたいことに突き進む

クライアントと共にテクノロジーを活用し、イノベーションあるビジョン・戦略策定をする「Google Partner Plex Tokyo」の責任者としてプロジェクトに携わった仲條さん。経営を山登りに見立て、フォレスト、洞窟、パノラマなど多彩な雰囲気の空間でイノベーションを後押しする
クライアントと共にテクノロジーを活用し、イノベーションあるビジョン・戦略策定をする「Google Partner Plex Tokyo」の責任者としてプロジェクトに携わった仲條さん。経営を山登りに見立て、フォレスト、洞窟、パノラマなど多彩な雰囲気の空間でイノベーションを後押しする

 グーグルに転職をしたのは、長男が6歳、次男が2歳のころ。今までも仕事と早稲田大学大学院の非常勤講師、NPO法人の理事など、1つのことだけではなく、複数を同時進行でこなしながら仕事をしてきました。転職をしたことで大きく変わったことはありません。たくさんのボールをいつも持っていることですので。

 今は長男が小学校4年生、次男が昨年の夏から幼稚園児になりました。保育園のときは良かったのですが、幼稚園はやりくりが大変です。でも、夫も仕事のやりくりをしながら進んで家事・育児をしてくれるし、実家の母が子どもを見てくれることもあります。上の子が大きくなってきたので、1人目のときとは違い、上の子が下の子を面倒を見てくれることが多く、ありがたいですね。

 仕事と育児の両立はできていないと思いますし、完璧を求めないようにしています。その時々の環境で、「今、いい具合に両立できているかも」と思っても、また新たな課題ややりたいことが出てくるのです。いつもまだ先があると思いながら、ご縁がありオファーをいただいた様々なことに取り組んでいます。仕事も子育ても、いつも完璧にできているかというとそうではないですね。

 ただ、仕事で学んだことが育児で生きたり、逆に育児をしていることが仕事に生かせたりするので、そういう意味では仕事と育児は相互に育つ関係だと思います。

<次ページからの内容>
・取捨選択をしながら重要なイベントは死守 何としてでも駆けつける
・【お宝おうちゴハン写真】拝見 お弁当には手紙を添えて
・仲條亮子さんの24時間スケジュール公開!
・私を支える言葉は【家族とチーム】 子育ても仕事もチームプレー
・【今年の抱負】働くことはアスリートのようなもの 心身を整え、より前進したい