幼児期に音楽の本質が根付く

――音楽を学んだ経験が、水泳に限らず、人生にプラスの影響を与えたと感じる部分はありますか?

明るいところでしょうか(笑)。明るさという点では、生来の性質もあるかもしれませんが、やはり音楽をやることで明るい性格になったと思うんです。

また、アメリカへ練習に行ったとき、アメリカ人ばかりのチームに日本人は僕1人という状況で。最初、英語がまったく喋れなかったんですが、音楽の話で現地の選手と打ち解けられたのは良かったですね。音楽は万国共通言語ですから(笑)。

もちろん、早急に英語をマスターしないと生活も練習もできないので必死に勉強しましたが、リスニングはわりと上達が早かったです。小さい頃から音楽に触れていたことで、「聴く力」が養われていたんでしょうね。

――幼少期から音楽を学ぶことに、メリットはあると感じますか?

「根付く」というのは大きなメリットだと思います。上っ面の知識ではなく、本質が身に付きやすいのではないでしょうか。特に、リズム感というのは、大人になってから身に付けるのはなかなか難しいと思うんです。先ほど、英語を早くマスターできたと言いましたが、音楽も言語の一種だと思うんですよね。これからの子どもたちはグローバル社会で、さまざまな言語に触れることになるでしょうが、基本の音感が身に付いていることでアプローチがしやすくなるんじゃないかという気がします。

僕も、いずれ結婚して子どもが生まれたとしたら、音楽は絶対にやらせたいです。水泳をするかどうかは子どもの意思に任せますが、音楽は子どもが自分の意思で判断できない頃からやらせますね。生活に音楽があるのが「当たり前」になるようにする。僕の経験上、それがいいと思うから。音楽は確実に、人生を豊かにしてくれますから。

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