会社以外の場所で勤務する理由は問わない
ここでWAAの概要について、同社の説明を引用しながら解説しておこう。
WAAとは、「Work from Anywhere and Anytime」の略称であり、働く場所や時間を社員が自由に選べる制度だ。制度の大枠は以下の3つに集約される。
これによって働き方を個々にカスタマイズすることが可能になり、自分が理想とするライフスタイルを保ちつつ仕事におけるやりがいや生産性向上を追求できるようになる。
一日中デスクに向かっていても、真に集中できる時間はそれほど多くない。誰しも、お茶を飲んだり雑談したり、少しの間デスクを離れてみたりと、「仕事をしているようでしていない時間」があることを自覚しているだろう。
WAAをうまく活用すれば、究極的には「仕事に没頭できる数時間だけ働き、あとは趣味に費やす」こともできるわけだ。これまで仕事ありきで設定されてきた生活の優先順位が、暮らしの中で何を一番大切にしたいかによって働き方を考えるという順番に変わるとも言い換えられるだろう。
以下に、働き方のバリエーションを挙げてみたい。
同社はこうした働き方を「本来あるべき姿」と定義している。
つまり、WAAは「長時間労働の改善」といった問題解決に端を発するのではなく、「日本の労働環境を本来の姿に戻そう」というビジョンからスタートしているのだ。この点がWAAとこれまでの人事制度とが大きく異なる点である。