県主導での学校への情報端末導入。活用事例として英語の授業が進化!
日経DUAL編集部 今回、オンライン英会話サービスを英語の授業に活用することになった背景を教えてください。
矢動丸さん 文部科学省の教育再生実行会議第3次提言を踏まえて、初等中等教育段階からのグローバル化に対応した教育環境づくりを進めるために、2015年度からマンツーマンによるオンライン英会話授業を実施しています。
国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)事業を活用し、オンライン英会話委託について全国的に募集を掛けたところ、レアジョブさんが名乗りを上げ、パイロットプロジェクトとして当校が使用していた教材『Hi, Friends!』に沿ったスピーキング教材を開発してくれることになりました。どのように授業に導入するかは子どもたちを第一に考え、子どもたちの声も取り入れました。現在では、上峰町だけでなく、近くの神埼市などでも、色々なサービスを使った英会話活動の取り組みが始まっています。
―― こういった取り組みは、いかに継続させるかが重要になってきますね。
矢動丸さん 継続は非常に重要です。2020年の新学習指導要領では、小学5~6年生も英語(英会話)の授業の対象になっています。英語の授業では、知識だけではなく、コミュニケーション能力も同時に身に付けていかなくてはいけません。そのために、上峰小学校のように定期的に1対1で英語の対話練習を繰り返し、コミュニケーション能力を鍛え、子どもたちに「自分は英語で会話ができるのだ」という自信をつけていってほしいと考えています。
まずはALT講師が語彙や文法を教え、オンラインでの授業に移る
―― 授業はどのように行われるのでしょうか?
矢動丸さん まず、ALT講師による語彙や文法のインプット(20分)を行います。その後、オンライン英会話授業の準備をし(5分)、オンライン英会話授業(15分、マンツーマン)に移ります。最後に、次回の予習と宿題確認(5分)をする、という45分間です。これを2015年9月から2016年3月の間(2学期・3学期)で、6年生は週1度程度、合計20コマ実施しました。