“内助の功”はなかなか評価されないらしい
代々木にあるパーソナル・ジム「ボディゴールド」に通うようになってから2カ月。会う人会う人に「どうしたの?」とビックリされることが増えてきた。どうやら、見た目でもはっきりわかるぐらい、いろんなところの贅肉が落ちてきているようなのである。
痩せただけではない。一時はレッドゾーンを振り切るぐらいに高かった糖尿病の程度を表す血中ヘモグロビンの数値が、たった2カ月で健常者レベルにまで下がってしまった。数カ月前、「そろそろインシュリン注射に切り替えることを考えませんか」と勧めてきたかかりつけのドクターは「やっぱり運動って効くんですねえ」と感嘆することしきりである。
そもそも、自分としては来年の夏、息子・虎(仮称・4歳)とプールに行っても恥ずかしくない身体を作りたいとの一心から始めたことだったので、これは嬉しい誤算というか副産物だった。息子よ、おかげでキミのパパはちょっと長生きできるかもしれんぞ。
悔やまれるのは、せめてあと半年早く始めていれば、ということである。そうすれば、切り替えた生命保険の掛け金が、今よりもだいぶ安くなっていた。さらにいうなら、住宅ローンの金利も。
思わぬ副産物はもう一つある。
「あなたがやれ炭水化物は取らないとか、脂っこいものはNGだとか言うから、そういう食事を作ってる私まで2㎏痩せちゃったわよ!」
わたしは週に2回、泣きたくなるほどキツいトレーニングをやっているが、ヨメはしていない。それでいながら自動的に体重が落ちているのだから、もっと感謝してくれてもいい……というか、するべきだと思う。少なくとも「もっと早く始めてれば保険とかいろいろ安かったのに!」とか逆ギレされる謂われはない。たとえ、それが事実だとしても。
ただ、虎が生まれて4年、わたしにもわかってきたことがある。
“内助の功”ってのはなかなか評価されにくいものらしい。
2016年、我が家一番のトピックは虎の幼稚園入園だろう。その理由は……
さて、年の瀬になると1年を振り返ってみたくなるのが人間というもの。イギリスがEUからの離脱を決めたり、暴言の限りをつくしていた方が国家元首になることが決まったりと、まあいろんなことがあった2016年ではあった。
もちろん、我が家にもいろんなことがあった。
一番のトピックと言えば……虎の幼稚園入園だろうか。
実を言えば、幼稚園が始まるまで、わたしはそれが大したことだとは思っていなかった。少なくとも、それまでずっと家にいた生後10カ月の虎を、初めてプレスクール型保育園に預けた時に比べれば、大した変化ではないと思っていた。保育園は週に3回か4回で、幼稚園は5回。さしたる違いがあるようには思えなかった。
だが、幼稚園が始まってすぐに思い知らされた。