子育てと仕事を両立させているパパ達は、どうやって職場や仕事と向き合い、ママと協力しながら育児参画を可能にしているのでしょうか。「共働き夫・イクボス四天王2017特集」の第2回は、いよいよ「四天王」の1人目が登場します。

 3人の子を育てる両立パパ、りょうたっちさん(仮名)は、フォロワー数3000人を超える人気ツイッタラー。共稼ぎ夫婦のリアルな子育て情報を、日々、発信しています。フレックスタイムを利用して、毎朝4時半起きで出社。家事・育児の時間を、計画的に捻出しています。パタハラとも戦う戦略的思考には、たくさんの両立のヒントがありました。

【共働き夫・イクボス四天王2017特集】
第1回 パタハラ問題はイクメンのステージが一歩進んだ証拠
第2回 フォロワー3000人ツイッターパパのパタハラ迎撃策 ←今回はココ
第3回 子が4人のオムロンパパは妻ファーストで家庭を回す
第4回 下の子入学、ここから巻き返しを図る公務員パパ
第5回 P&Gのイクボスは育児優先で部下とウィンウィン

りょうたっちさん(仮名)40歳 ゼネコン内勤職
残業時間(月平均): 15時間
子ども: 7歳(男子)、4歳(男子)、1歳半(女子)
妻の勤務状況: フルタイムの正社員(総合職)

フレックスタイムを利用し、超朝型にシフト。夕方以降の家事・育児で活躍

 フレックスタイムを利用し、毎朝6時45分に出社する“超朝型生活”を7年間続けています。

 結婚前から、「総合職の妻のキャリアを応援したい」という思いがありました。ただ、第1子誕生後、妻が復職するまでは、フルタイムの共稼ぎ夫婦が育児をしていくという現実が、私にはきちんと見えていなかったと思います。長男が誕生してからは、子どもに早く会いたくて、仕事が定時に終わった日は飛んで帰り、風呂に入れたり寝かしつけたりしていました。ところが妻は、復職する少し前に、私にこう言ったのです。

 「毎日、何時に帰ってくるか分からない人は、子育ての戦力にはならない」。

 戦力外通告でした。

 同じ立場の同僚に比べたら「やってるつもり」の自分と、妻の想いは大きく乖離していました。妻にしてみたら“できるときだけできることをやる”のは、戦力でもなんでもなかったのです。

 当時の私を、自分で「ポンコツ期」と呼んでいます。とにかくピンボケがひどかった。戦力外通告を受けてからも、飲み会が大好きな私は、「職場のコミュニケーションに必要だから」と理由付けをして、飲み会に参加しようとしていました。すると妻から、「お酒が入らないとコミュニケーションが取れない会社なのですか?」と切り込まれる。返す術はありません。ポンコツな私に妻がダメだしをする度に、私は「ああ、そうか」と納得し、自分の働き方を見直していきました。

 そうして出した結論が、フレックスタイムを利用することでした。妻から、やることの多い夕方以降に家にいてほしいと言われ、朝6時45分に出勤し、16時15分に退勤する超朝型生活に切り替えたのです。

公園で駆け回る長男と次男
公園で駆け回る長男と次男

<次ページからの内容>
・りょうたっちさん夫妻の一日のスケジュール表
・退社時間後に会議設定する上司。パタハラが始まった
・さらなるパタハラに妻が放った言葉とは
・軸がぶれないスケジュール管理術

次ページから読める内容

  • 家事・育児分担は、常に見直し、アップデート
  • 自分の退社時間後に会議設定。パタハラが始まった
  • 出産前後の予定表を作成し、育休取得を同僚にアピール
  • 新しい上司のもとで再びパタハラにあう
  • インパクトの強い仕事を狙って結果を出す
  • 自分のなかでブレない軸を持つ
  • 時間の記録を整理して分析。“反論の根拠”を作成してパタハラ対策
  • 夫婦がぶつかり合いながらもうまくやるコツはベクトルを合わせること
  • ツイッターでママ・パパ友を作りストレス発散
  • 妻の昇格が決まったときは、ガッツポーズ!