小学校低学年の子どもにとって、この時期に身に付けるべきこととして最も大切なのは「生活習慣を整えること」かもしれません。生活習慣が整っている子どもは、ぐんぐんと伸びていくでしょう。生活習慣って何?と思ったママ・パパのために、この記事では「具体的に何を整えればいいのか」「その理由は」「どうやって整えるのか」という疑問に答えていきます。今年4月に子どもが小学生になる家庭にもおすすめの内容です。今年は親子でイキイキとした生活を送りませんか。

【年齢別特集 小学校低学年のママ・パパ向け/子どもを伸ばす!2017】
(1) 先輩ママに聞いた! 低学年の宿題、どうしてた?
(2) 小学校の先生3人に聞く! 宿題を習慣化するコツ
(3) 睡眠・食事・排便 入学したら生活リズムを整える
(4) お風呂、洗顔、なぜ大切か、子どもに伝えていますか ←今回はココ

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学生低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

歯磨きを、子どもに自らやってもらうための工夫

 小学校低学年の子どもたちにとって大切な「生活習慣」。でも、「きちんとやってね!」と口を酸っぱくして言っても、すんなりその通りにはならないのが、この年齢の子どもたち。どう工夫すれば、伝わるのでしょうか。教育評論家・親野智可等さんは、たとえば以下のような工夫ができると話します。

 「あるおうちでは、お母さんが食器を出すときに、ついでに歯ブラシもテーブルの上に出しておいたそうです。すると、目の前に歯ブラシがあるので、忘れることはないですよね(笑)。それまでは、毎日『磨かないとダメでしょ!』と言ってばかりだったのが、最初から出しておくと、自分から気づくようになって、自分で歯を磨けるようになったそうです」

 「それでも効果がなく、歯磨きを忘れるというよりも嫌いだという子どもの場合、好きなキャラクターの絵がある歯ブラシにしてみるとか、電動歯ブラシにしてみるといいかもしれません。電動歯ブラシにしてみたら自分で磨くようになったというケースは多いようです。このようにあの手、この手でやってみるのがいいのです。なかなかうまくいかなければ、工夫をしてみる。そして、ちょっとでもできたら褒める。ガミガミ言うのは逆効果です」

 時間がないのに子どもがダラダラしていたりして、ついついガミガミ言いたくなるときは、どうすればいいのでしょうか?

 「とがめなければいいんですよ。『はい、急いで、急いで~』などと、促すようにすればいいんです」と親野さんはアドバイスします。

 「はいはい、歯を磨くよ~」とか、「はい! 歯磨き開始まで10秒! よーい、どん!」など、促すようにすると効果的だということです。色々と工夫してみて、明るく、楽しくやる。とがめてしまうと、子どもは不愉快になってしまいます。「『とがめず、明るく、楽しく促す』が、ポイントですね」

<次ページからの内容>
・「身だしなみ」のポイントとは
お風呂、歯磨き、洗顔・・・効果的な声がけ
・できないことは先生に伝えるべき?
・できることを認めて褒めることが大切