歯磨きを、子どもに自らやってもらうための工夫
小学校低学年の子どもたちにとって大切な「生活習慣」。でも、「きちんとやってね!」と口を酸っぱくして言っても、すんなりその通りにはならないのが、この年齢の子どもたち。どう工夫すれば、伝わるのでしょうか。教育評論家・親野智可等さんは、たとえば以下のような工夫ができると話します。
「あるおうちでは、お母さんが食器を出すときに、ついでに歯ブラシもテーブルの上に出しておいたそうです。すると、目の前に歯ブラシがあるので、忘れることはないですよね(笑)。それまでは、毎日『磨かないとダメでしょ!』と言ってばかりだったのが、最初から出しておくと、自分から気づくようになって、自分で歯を磨けるようになったそうです」
「それでも効果がなく、歯磨きを忘れるというよりも嫌いだという子どもの場合、好きなキャラクターの絵がある歯ブラシにしてみるとか、電動歯ブラシにしてみるといいかもしれません。電動歯ブラシにしてみたら自分で磨くようになったというケースは多いようです。このようにあの手、この手でやってみるのがいいのです。なかなかうまくいかなければ、工夫をしてみる。そして、ちょっとでもできたら褒める。ガミガミ言うのは逆効果です」
時間がないのに子どもがダラダラしていたりして、ついついガミガミ言いたくなるときは、どうすればいいのでしょうか?
「とがめなければいいんですよ。『はい、急いで、急いで~』などと、促すようにすればいいんです」と親野さんはアドバイスします。
「はいはい、歯を磨くよ~」とか、「はい! 歯磨き開始まで10秒! よーい、どん!」など、促すようにすると効果的だということです。色々と工夫してみて、明るく、楽しくやる。とがめてしまうと、子どもは不愉快になってしまいます。「『とがめず、明るく、楽しく促す』が、ポイントですね」