五感をフル活用することが大切
経験学習は保護者といっしょにやることが前提です。子どもと保護者が「何日にやろうね」と計画するところから学習が始まります。使用する道具や材料をそろえることも大切な学習です。足りない材料は買いに行くことになります。それには保護者との相談が必要です。こうした準備段階を経ることで、子どもにはダンドリ力や計画性が身につきます。
そして実際に手を動かすなかで、頭だけではない本当の理解が促されます。すると子どもは目と手と五感をフル活用。体験しながら考えることで、将来の学びにつながる思考力がついていきます。
さらに、提出課題をまとめる際には体験を振り返ってどう伝えようかと考えることで、表現力が伸びていきます。
「つまり、子どもにとって最も重要な『考える力』、『本物の学力』が身につくのが経験学習なのです」と田中さんは話します。
1年生の「けいけんシート」は経験したなかで印象的だったことを絵に描いて提出。担任指導者が子どもが何を一番伝えたかったのかをていねいに読み取り、更に意欲がわくコメントを記入して返却される。