こんにちは。チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。
12月は帰省シーズン。パパとママ、どちらかの実家で年末年始を過ごす家庭も多いはず。わが家に暗黙の「ルール」があるのと同様、実家にもその家々のやり方がありますよね。「おうちではいつもこうしているのに、おじいちゃんのおうちではやらなくていいの?」などと子どもに聞かれて、「うーん……」と口ごもってしまうことも。帰省時に余計な衝突を増やさず、実家でも気持ち良く年末年始を迎えたいですね。
帰省時の「あるある」。こんなとき、親としてどう対応する?
【子どもへの対応】
まず、「そのおうちのルールに従う」ことを“基本”としましょう。
久しぶりに会うおじいちゃん、おばあちゃんに、ついついうれしくて調子に乗ってしまう子ども達。はしゃぎ過ぎて「怪獣状態」になっているのを見て、親としては「いつもはきちんとしつけているのに……」と心配になるかもしれません。
でも、子どもにとって大好きなおじいちゃん、おばあちゃんと過ごす時間は、信頼関係を築き自己肯定感を高める時間でもあります。「日常と違う」ということをあらかじめ理解し、事前に「おじいちゃんやおばあちゃんに、おもちゃを買ってあげようかと言われたら何て言おうか?」などとお話ししてみてください。
「やっちゃダメよ、もらっちゃダメよ」と禁止されると素直に聞けないことも、「何て言ったら喜んでくれるかなぁ?」「○○できるかな?」と提案型にしてあげると、子どもも受け入れやすくなります。
お片付けをやらなくていい、寝る時間が遅くなる、お菓子・ゲームの時間などの制限がなくなる、など親としては困ったことが多くても、ある程度は目をつぶり、必要以上にイライラしないよう心がけましょう。
たった数日で、しつけてきたものが消えるわけではありません。自分の家以外の場所で、子ども達も社会性を養っていますから、「その家に行けばその家のルールがある」ということを学ぶ機会でもあります。
【自分の実家の親への対応】
自分の実家に帰ると、「実父母のやり方」と「自分達のやり方」が違ってよくケンカになるというパパ・ママの声もよく聞きます。
今と昔では、育児のやり方も常識も、だいぶ変わってきていますね。
例えば、トイレトレーニング。もうすぐ3歳なのになかなか完全におむつが外れないのを見て、実母に「あなたが赤ちゃんのときは1歳半でオムツ外れたわよ!」と言われ、色々指導が入って困っています……というママからのご相談もありました。
また、自分が子どものころには禁止されていた「夜はアイスを食べてはいけない」「食事中にはテレビをつけない」「買い食いはしない」などを孫には許している姿を見て、心の中で“ずるくない? 孫には甘いんだから!”なんてことも起こるでしょう。
立場の違いからくる行動ですから、むきになることはないと思います。どうしても言いたいことはケンカごしにならないよう、伝え方さえ気を付ければ問題ないのではないでしょうか。