民進党の蓮舫代表は、双子の息子さん・娘さんを育てたお母さんでもあります。お子さんが大きくなった今、子育てをどのように振り返っているのでしょうか。お子さんが小さいときの子育てや、小学校のPTAなどの仕事、思春期、お子さんの将来などについて、子育ての方針や関わり方をお伺いました。そして、世の中の女性が生き生きと働き生活するために、必要なこととは――。インタビューを2回に分けてお伝えします。今回は後編です。

<前編記事はこちら> 蓮舫代表 子育ては、苦労以上の喜びが返ってくる

なんでもう1冊、たった5分、を大事にしてあげられなかったのだろう

日経DUAL いま子育て真っ最中のお母さん達に、伝えたいことはありますか。

蓮舫代表(以下、敬称略) 過ぎてみたら、何であんなことしたんだろう、ということばかりなんです。眠いし疲れているから怒っちゃって「部屋で早く寝なさい!」とか言って、なんであのときに抱っこしてあげなかったんだろう、と5年経ったら思います。なんであのときにもう1冊、絵本を読んであげなかったんだろう、保育園に連れていくときに自分の仕事のことしか頭になくて、靴ひもを結ぶのをなんでたった5分、待ってあげられなかったんだろう、というように。ぜんぶ後悔するから。私もずーっと、しています。

 自分のお子さんの年齢を考えてみてください。子ども達、5年しか生きていないのに、私は何を期待しているんだろう。この子たちまだ7年しか生きていないのに、宿題を定期的に定量的に終えて、自分で歯を磨いて、自分で朝起きてくるなんて、期待するほうが間違っている。7年しか生きていない子に、なんて多くのことを望んじゃうんだろう。7年しか生きていない子に何を求めるか。たったこれだけ、考えてほしいです。

 大量のことを要求して、イライラして、喧嘩して。自己嫌悪に陥って朝を迎える、とか最悪だから、ふと立ち止まってほしい。常に立ち止まってほしい。本当にもったいない。生まれてきてくれた子どもと、産んだ自分が、一緒に育たないと。