平日は仕事で遅くなっても、休日はできる限りのことをやった

―― 子育ての方針や、大切にしてきたことを教えてください。

蓮舫 子どもは愛おしく平等。子ども達には、中学を出たら対等だからね、と常々話してきました。学費は出しますが、進路についてなどは、基本的に子ども達自身に決めさせました。以前からテレビのニュースを見ながら、その内容について語ったり、子ども手当をわれわれの政権で取り入れたときは、その使い道を話し合ったりしましたね。

 子ども達は、英国とニュージーランドにそれぞれ留学しました。娘が留学したいと言い、その後、息子も希望しました。自分たちから「やりたい」ということは、すべてやらせてきました。留学したいという話が出たのは、中学のときです。

 子ども達の将来は、親が口を出すことではないと思っています。あの子達の人生ですからね。

 小学校の低学年のうちは、親の積極的な介入はある程度必要です。高学年は自我が育ってくる。どうやって支えてあげるか、という考え方に持っていかないと。個性の違う人間を育てているから、やってあげてもその子のためにならない。どうやったらその子が伸びるか、を考えてあげることが大切になってきます。

 子ども達が小さいころは、私は夜は仕事で遅くなることが多かったのですが、朝ごはんは必ず、一緒に食べていました。そして平日に一緒にいられる時間が少ない分、休日は時間をつくりました。できる限りのことをやりました。夏になったら海に行く、山に行く、川に行く。ディズニーランド、キャンプ、遊園地・・・。一緒にいられる時間は限られる。10代になったら手もつないでくれなくなります。自分の子どものころを思い出したら、親とよく話していたのは中学生くらいまでだったでしょう。本当に、小さなお子さんを育てているお母さん、今しかそんな時間はないから。

 平日は帰宅後に、それぞれの勉強の進み具合などを日々確認していました。息子は国語が不向きで理系に強く、娘は文系に強い、ということを把握していて、それぞれに合うドリルを手作りしました。娘には算数の問題、息子には漢字のドリル、というように。