2016年12月14日、ソフトウエアメーカーのワークスアプリケーションズが自社運営の企業内託児スペース「WithKids(ウィズキッズ)」をオープンしました。これに先駆けて12月5日にオープニングセレモニーイベントが行われ、当日は日経DUAL連載でもおなじみの治部れんげさんがモデレーターを務め、同社の牧野正幸CEOと、2児の母でもある女優の木村佳乃さん、自閉症児を育てながら起業し子育て本の数々を執筆、講演家としても活躍する立石美津子さんをゲストにトークセッションが開催されました。

 日経DUALでは木村佳乃さん、立石美津子さんそれぞれに単独インタビューも行いました。今回はトークセッションのレポートと併せて、木村さんのお話をお届けします!

(参照記事:「職場でも子どもと一緒!社内託児所という働き方[PR]」)

働き方だけでなく子育ての在り方を変えるWithKids

左から治部れんげさん、立石美津子さん、木村佳乃さん、牧野正幸CEO
左から治部れんげさん、立石美津子さん、木村佳乃さん、牧野正幸CEO

 自社内に企業内託児スペースを開設するというと、「企業が待機児童問題に取り組んだ」と捉えることが多い。しかしソフトウエアメーカーとしてアジアでもトップレベルのシェアを誇るワークスアプリケーションズ(以下、ワークス)のWithKidsは、そもそものコンセプトが異なる。「会社型保育」を掲げ、女性のキャリア形成と子育ての完全両立を目指した企業内託児スペースだというのだ。

 一番の特徴は、保育方針や保育内容の企画・運営までを、ワークス社員が行うこと。まず保育スタッフや看護・調理スタッフがワークスの社員として採用されているというだけでも驚きだが、こうしたプロ達だけが子ども達の養育・教育をするのではなく、WithKidsに通う子ども達の保護者はもちろん、その他の社員も共に理想の育児環境を実現していくという。

 牧野正幸CEOは「女性社員が出産後、出産前と変わらない環境で働けるように15%の復帰ボーナスを出すなど様々な制度を用意してきたものの、子どもを預けてまで仕事に復帰すべきかどうかという悩みに直面するケースが多々見受けられた」と言い、「働き方だけを変えても子育ての在り方が変わらなければ、女性の抱える問題を解決できない。だから“会社で保育”を実現したい」と会社の中で仕事をしながら子どもを一緒に育てていける場として、WithKidsをオープンしたわけだ。

 今後は社員数の約4割が外国人というダイバーシティーな環境の下、優秀なプロフェッショナル社員がキャリアを中断することなく働き続け、他の社員と共に一緒に子育てができる環境づくりを目指していくという。