疲れているときは病人ごっこ! コツは、ずっと治らないこと

 とはいえお話ししていると、実にポジティブな雰囲気で毎日を明るく過ごしていらっしゃるように見える。

 「ある働いていらっしゃる先輩お母さんから『お母さんが生き生き働いている背中を見せることも大切よ』と聞いて、気持ちがスーッと楽になったということもありますし、そうしよう! と思えたのもあります。それに子ども達って、お母さんの体調をすごく見ているものですよね。私が頑張り過ぎて疲れていたりすると、甘えてこなくなってしまったりするんです。甘えたいときに、子どもが我慢してしまう。そうなってしまうよりは、お母さんが元気で生き生きしているほうがいいと思ったんです」

 具体的に、どんな工夫をされているのか伺うと、

 「疲れていたら、寝ます!」ときっぱり。

 「だから朝起きたら夜の散らかったままだったということも当然あります(笑)。でもお母さんは体力勝負! 毎日全部、完璧にやろうとしないほうがいいかなと思うんです。あと、おすすめは“病人ごっこ”です! これはおすすめ(笑)。子どもってお医者さんになるのが好きではないですか? 聴診器の玩具を用意して、『先生、具合が悪いんです…』と自分が病人になってしまう。『おなかが痛いんです』『足が痛いんです』『頭が痛いんです』『先生どうしたらいいでしょう?』などと、どんどん具合の悪いところを医師役の子どもに診てもらうようにするんです! コツは、ずっと治らないこと(笑)。そうすると子どもは優しくしてくれますし。たまに本気で寝てしまうこともあるんですけどね(笑)」と木村さん。

 もちろん、子どもと遊ぶ体力がどうしてもない時もある。そんな時には、「テレビに頼る時間があってもいいと思うんです。『アナと雪の女王』なんて、何度見たかしらと思うこともありますよ。でも、テレビを見せてはいけない! などと頑張って疲れ過ぎたりイライラしたりするのが一番良くないかなと思います。やはりお母さんは笑顔でいたいですよね」

1976年4月10日生まれ、東京都出身。3歳までロンドンで育ち、中学時代はニューヨークで過ごした。1996年NHKドラマ『元気をあげる~救命救急医物語』でデビュー。映画、ドラマ、舞台、バラエティー、音楽にと活動の幅を広げ、2004年からは国土交通省日本観光広報大使としても活躍。

(ライター/山田真弓、撮影/シバタススム)