2016年11月19日(土)、三井住友銀行(以下、SMBC)本店で「パパママフォーラム」が行われました。参加者はSMBCの従業員とその配偶者、子どもを含めて370名。別室ではポピンズによる託児も行われ、普段静かな銀行内にかわいい声があふれました。第2部は中野信子さんと、日経BP社ビズライフ局長で大学1年・4年の兄妹の父でもある藤井省吾、DUAL編集部記者の砂山絵理子によるパネルディスカッション。ファシリテーターはSMBC人事部研修所兼人事部ダイバーシティ推進室所長代理の胡(えびす)亜矢子さんです。来場するパパ&ママから事前に聞いた「気になること」をテーマにしてそれぞれの立場からの意見が述べられました。「頭がいい子に育てるキーは、脳の前頭皮質にある」の続編です。

 下編ではパネルディスカッションの様子と、参加したDUAL夫婦の感想をリポートします。

決め事の多い夫婦のほうが、離婚率が高い

【テーマ1:夫婦】 妻のほうが不安感が高く、“叱り役”になりがち

 子どもが生まれると変わらざるを得ないのが、「夫婦の関係」です。とはいっても夫のほうは腰が重い傾向があります。日経DUAL編集部の砂山は妻が夫を扱う方法として、コウケンテツさんの奥様の“ほめる3つの技”を紹介しました。

・ 子どもの前でほめる
・ 二人きりのときに何気なくほめる
・ 他人にほめさせる
「連載 コウケンテツ一家のまんぷく育児 コウケンテツ 妻が夫を変える魔法の言葉3原則」 より

3人のパネリストは左から中野さん、砂山、藤井。左端がファシリテーターの胡さん
3人のパネリストは左から中野さん、砂山、藤井。左端がファシリテーターの胡さん

 ビズライフ局長の藤井は、自身の子育てを振り返り、「長男が生まれた90年代は男性の長時間勤務は当たり前でしたが、夜中に“仕事の反省会”として飲み歩いていたら妻から電話が来ました。『子育てって二人でやるものでしょ』とクレームです(笑)。猛反省して『夫婦は子育ての同僚』だと思ってコミュニケーションを取り合うようになりました」と話しました。

 ファシリテーターの胡さんからも、最近話題の「プロ妻・プロ夫」について言及があると中野さんから、気になる発言が。

 「プロ妻・プロ夫のようにきっちり決め事をして、それを遂行できるのは理想の姿ですね。でも、実際はこんなふうにふるまいたいけれど、疲れていてままならないということが多いのではないでしょうか。婚前契約書というのも流行っていますが、私はあれには反対です。というのは、決め事の多い夫婦ほど離婚率が高いというデータがあるのです。原則は決めて、できないときはお互いサポートしましょうとしておいたほうが、柔軟に対応できると思います」

「男性は危険に気づきにくいので死にやすい」とブラックなコメントで会場を沸かせた中野さん
「男性は危険に気づきにくいので死にやすい」とブラックなコメントで会場を沸かせた中野さん

 「脳科学的に言ってパパとママの役割のカギになるのは、セロトニンの合成能力です。セロトニンというのは安心感の源になる物質。これを合成する能力は女性は男性の3分の2くらいしかありません。女性のほうが低い。低いと不安感情が男性よりも高まりやすいんです」

 「それはつまり、子どもの変化に気づきやすいということになります。こういうことがあってはいけないと不安になり、子どもを叱る役割もママが多いのではないでしょうか。それに対して、男性はセロトニンが比較的多いので、楽観的になりやすいです。希望的予測をしやすいので、パパは子どもをほめてあげたり、ママが叱りすぎたときに子どもの気持ちを受け止めるクッションになったらいいのではないかなと思います」

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  • 前頭前皮質は30歳くらいまで成長し続ける
  • 楽器を習うと、非認知スキルが上がる
  • 努力の得手・不得手は「生まれつき」

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