子どものいじめ、訴えられる?

 CASE2 子どものいじめで学校や相手を訴えられますか?

Q. 小学生の娘が先日、「学校、楽しくない……」と。聞いてみると同じクラスの人に「死ね」などの暴言でいじめられているとのこと。娘は泣きながら訴えてきたので、精神的に相当つらいのだと思います。学校や相手を訴えることはできますか?

A. 今のいじめは、暴力などではなく「言葉」によるいじめが圧倒的に多いです。「死ね」「クズ」「ゴキブリ」「キモい」など、本人を前にした悪口やLINEでの誹謗中傷などです。暴力だと身体にアザが残るなどするので、周りに知られてしまうのを避けたいという考えがあるのかもしれません。

 いじめがそこまで悪質ではなく、子どもが登校できている場合には、しばらく様子を見るということもあり得るでしょう。ただ、悪質かどうかは親ではなく子ども目線で考えるべきです。決して自分の物差しで考えないようにしてください。登校できていない場合には、子どもの教育を受けるという権利を守る必要がありますので、法的に何かできないかを検討したほうがいいかもしれません。例えば、「いじめ防止対策推進法」という法律に基づいて、弁護士から学校に対して、いじめの事実があったかどうか調査するように求める、などです。

 いじめの事実が認められた場合、加害者の生徒に対しては、傷害罪などで刑事告訴と不法行為による損害賠償請求をすることが考えられます。以前は警察も、子どものいじめについての捜査には積極的ではなかったのですが、最近はいじめによる自殺などが報道されるようになったことで、暴力や物を隠されるなどのいじめの場合は、警察も動いてくれることが多くなってきました。それだけ、いじめ問題が深刻化しているということです。

 損害賠償額は、被害者生徒が自殺してしまったなど深刻な事態に至っていない場合は、そこまで大きな額にはならない可能性があります。被害者生徒としては、お金よりも、自分のなかで区切りをつけるためや、加害者生徒が何の責任も取らずに大人になるのは許せないから請求したいという気持ちのほうが大きいかもしれませんね。