浴室からキッチンまで一直線に配置した“裏動線”

 ユニークなのは、浴室やトイレなどのサニタリーからキッチンまでが一直線でつながっている間取りプランだ。「浴室の扉が透明なので、サニタリーの引き戸を開けておけば、キッチンで作業をしながら家族がお風呂に入る様子が分かります」と奥さん。

 サニタリーとキッチンの間は、家族のさまざまなモノを仕舞えるリビングクローゼット(リビクロ)だ。

浴室からキッチンまで一直線に続く“裏動線”。クローゼットになっており、カゴには名前などのラベルが貼ってある
浴室からキッチンまで一直線に続く“裏動線”。クローゼットになっており、カゴには名前などのラベルが貼ってある

 市販のカゴがちょうど納まるよう、奥行きの寸法を合わせてある。リビングがスッキリ片付くのはもちろん、買い物した食材などはこのリビクロを通ってキッチンに運べるので、来客時に買い物袋を下げてリビングを通らずに済む“裏動線”だ。子どもの衣類も仕舞えるので、登園や登校の支度は1階だけで完結する。カゴにはラベルが貼ってあるので、何がどこにあるのか、一目瞭然になっている。

 さらにポイントなのが、リビクロに面した階段下に洗濯機を置いたことだと話すのが、積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長。「洗濯機を脱衣所とは別の場所に置くことでサニタリーがすっきりし、ワンランク上のカウンタータイプの洗面を採用することが可能になります。カウンターを広く使えるので身支度がしやすく、生活感を抑えることができるので来客に使っていただく時も気になりません」

裏導線に面した階段下に洗濯機を設置
裏導線に面した階段下に洗濯機を設置

サニタリーの洗面化粧台はカウンタータイプ。洗面台の向かい側は木の柱を挟んでトイレがある。トイレの扉がないことも、サニタリーを広く感じさせる
サニタリーの洗面化粧台はカウンタータイプ。洗面台の向かい側は木の柱を挟んでトイレがある。トイレの扉がないことも、サニタリーを広く感じさせる