皆さん、明けましておめでとうございます。株式会社子育て支援の代表取締役、熊野英一です。

 年末年始のお休みをどのように過ごしましたか?子育てをしながらお仕事も日々頑張っているワーキング・マザー/ファーザーの皆さんにとって、普段は気づかない子どもの成長を感じるような場面はありましたか?

 今年も一年、子どもと一緒に自らも成長することを楽しんでいきましょう!

 そんな中、私は昨年4月に出版した『アドラー 子育て・親育てシリーズ 第1巻 育自の教科書 ~父母が学べば、子どもは伸びる~』(アルテ刊)に続くシリーズ第2巻『家族の教科書 ~子どもの人格は、家族がつくる~(仮題)』の執筆を少しずつ進めています。今回は、新刊のテーマでもある、親の価値観や家族の雰囲気、きょうだい順位などの「家族のあり方」が子どもの人格形成に与える影響について、アドラー心理学の見地をご紹介していきたいと思います。

人間は、共同体の中で所属感・信頼感・貢献感を求める

 「共同体への価値を認めうる生きかたをしているときにのみ、人間は人生の諸課題を満足なかたちで解決できもするし、自分自身満足感を得ることもできる」(アドラー)

 幸せに生きていくために、アドラーは私たちに「自分は誰かのために何ができるだろうか?」と考え行動することを求めたのだと解釈します。ここで注意したいポイントを下に記します。

× 「あなたのために、やってあげているのに!」といった自己犠牲感を伴わない
× 他者の目や評価を気にした結果の行動ではない
⚪︎ その行動はまるで「自己満足」を追求した結果であるように自然に湧き出てくる

 個人と社会は調和すると考えるのがアドラー心理学の特徴です。つまり、社会は人間が幸福に生きるための場であり、人間は共同体に貢献して生きるときに幸福になれる、とする考え方です。ここで言う共同体とは、家族であり、学校であり、職場であり、コミュニティーであり、国であり、地球であり、ひいては全宇宙でもあり得るでしょう。

 私たち親は、共同体の最小単位である「家族」のリーダーとして、自分の子どもたちが、次の3点(所属感・信頼感・貢献感)を感じられているかどうかを日々、注意深く観察すべきと思います。

(1) その子の「ありのままの状態(親や社会の期待に応えているか否かを問わない)」で、家族に所属することを認められていると感じているか?

(2) 家族の構成メンバー(親やきょうだい、親族)を安心して信頼できているか?

(3) その子が家族に役立っていると感じるのみならず、そもそも、その子の存在自体が既に家族に価値を提供できていると感じているか?

 この3点を感じながら生きていることを「共同体感覚を持って生きている」と言います。それでは、「共同体感覚」を持ちやすい人格や、持ちにくい人格というものはあるのでしょうか?

次ページから読める内容

  • 子どもは10歳くらいまでに自分の人格(ライフスタイル)を確定する
  • ライフスタイルの形成には、先天的な諸条件も影響する
  • 親の価値観をそのまま受け入れる場合もあれば、反面教師にもなりうる
  • 好ましくない家族の雰囲気とその典型的影響

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