果たして今年、私は仕事をがっつり、子育てをしっかりできたのだろうか?

 この春からがっつり仕事もし、子育てもしっかりやるぞと宣言して、あっという間にもう年の瀬。果たして宣言通り、がっつりしっかりやれているのだろうか。我が身を振り返ると、木枯らしの冷たさが身に染みるなぁ。

 大学に勤務しながらテレビの仕事もやり、“幼稚園ママ”としての務めも果たす生活に最初は全然慣れずに、夜寝られなかったりしたのだが、最近はようやくペースがつかめてきた感じがする。一番気掛かりだった、幼稚園の係の仕事がちゃんとできるかどうかについても、ラッキーなことに日程が他の仕事と重ならず、穴をあけずにすんでいる。今のところ。

 でも、もうちょっと私、「できるワーママ」になれると思ってたのになぁ、というのが正直なところだ。幼稚園に持っていくべきものを忘れてしまったり、体操服で行くべき日に制服で行かせてしまったりということも、一度ならず、二度三度あった。子どもの風邪がうつり、高熱で寝込んでしまい、テレビの生放送と大学の行事をドタキャンしたりもしてしまった。今までどんなに体調を崩しても本番だけは乗り切ってきたし、体力も自信あったのになぁ。しかも、忘れ物とかうっかりとか、そういうことはあまりないほうだと思ってたのになぁ。

 あぁ、自分に対する信頼がガラガラと音を立てて崩れていく。

 自信の喪失へのエクスキューズは二つある。一つには、「もう年だから、仕方ないでしょ」。もう一つには、「全部完璧にできるわけないんだから、仕方ないでしょ」。

 年齢には勝てん。

 20代、30代のころは、風邪で休んだことなんかなかったし、休ませてももらえなかった。アナウンサーになって最初に風邪を引いたときのこと、休ませてもらおうと風邪を申告したところ、上司から 「それはよかった。風邪のとき、どれだけできるかやってみるいいチャンスだな」と言われた。それ以降、風邪で休むという選択肢はこの業界にはないと自分に言い聞かせ、風邪程度では休まずやってきた。