「これでいいのかな、私。子育てをおろそかにしてないよね」と自問自答

 仕事は仕事で、自分が全部引き受けて完璧にこなさなくても、誰かがやってくれたり、チームでなんとかなったりする。育児も、少々抜けていて忘れ物をしても、幼稚園の先生に甘えさせていただいちゃえばいいかと、ずうずうしくも開き直ってみる。「ごめんなさい」と謝って、貸していただいた体操服を洗って返せばいいか。そう考えると、結構楽になる。

 家事は、もう後回しの後回しだ。西原理恵子さんの『毎日かあさん』で、子ども達が小さいころの夢を見て、「家事なんてしなければよかった。あんなに抱っこしてほしがってたのに、もったいないことしちゃったな」と西原さんがつぶやくシーンを見てからというもの、特に、家事より子どもと戯れる時間を大切にしようと心がけている。

 最初から完璧なんて無理に決まってんじゃん、というところからスタートすればちょっとでも予想外にできると嬉しくなる。なんでもできますっていう顔しているより、「もうすみません。私ダメダメなんでお願いします」と最初から本性出したほうが、周りも助けてくれるかもしれない。そんなふうに考えるようにしている。

 また、「仕事ガッツリ」し出すと、どうしても時間がとられてしまい、子どもと接する時間が減ってしまうのは、いかんともしがたいところだ。その点でいうと、息子は幼稚園の延長保育が大好きのようだし、私がいないときも夫がいてくれるので安心感はあるのだが、私自身がどうにも寂しい。最初のころは、寂しくなって思わずFaceTimeで電話してしまったくらいだ。「これでいいのかな、私。子育てをおろそかにしてないよね」と自問自答することも度々ある。週に二日、夜の生放送のため、息子が寝てから帰宅するのだが、寝顔を見たとき、そんな気持ちにさいなまれる。

 この気持ちとの戦いがワーママにとって一番辛いところなのかもしれないな。遅ればせながら、そんなことにも気付いたのだった。先輩パパ・ママ達は当然、同じ道を通ってきているのだろう。