夫はTBSの同期です。入社後にお付き合いが始まり、彼の人柄を知っていくなかで「この人と結婚したい!」と思いました。それで、人事部の担当者に「結婚したい」と伝えたのですが、まったく取り合ってもらえなくて(笑)。入社したばかりで、これからというアナウンサーが何を言っているんだと思ったんでしょうね。
夫も私もお互いに仕事が忙しくてなかなか会えないので、一緒に住むしかないと思ったんです。確かに、世間一般の感覚からしたら少し早いのかもしれませんが、私の中では「運命の人に会えた!」という感覚しかありませんでした。
夫のことは人としても尊敬していましたし、私の気持ちのほうが勝っていて結婚してもらった感じです(笑)。今年で結婚20年になりますが、今も変わらず仲良くしています。
待望の妊娠。でも周りに責められているような気がして落ち込む日々
入社2年目を迎えた1996年に結婚して、翌年に長女を出産しました。アナウンサーが入社2、3年目で妊娠・出産するのは当時としては異例のこと。今だから言えますが、妊娠を公表したときは、局内からも「今、妊娠するなんて信じられない」と言われました。周りに常に責められているような気がして、精神的にかなり落ち込みました。
帯番組のレギュラーやゴールデン番組のアシスタントなど、アナウンサーとしてはかなり恵まれた状況にあるのに、妊娠するなんていけないことだったのかもしれない……。つい、そんなふうに考えてしまうくらい、追いつめられていたんだと思います。
当時の日記を見直すと「産んだら絶対幸せにするからね!」「あなたのことを守る!」なんて言葉が書き留めてあって。強くならなければ!と自分を鼓舞していたんでしょうね。そう思うと、心の底からハッピーな妊娠生活とは言えなかったかもしれません。
ところが、いざ長女が生まれたら本当にかわいくてしょうがない。「あー、もう他のことなんてどうでもいいや!」って(笑)。一番の宝物に巡り合えたことで、これまでのモヤモヤした思いが吹っ切れていきました。