子どもにとって何がうれしいのかを見極める

—— タネを子どもたちに明かすかどうかも、大きな悩みになりそうですが。

KOJI 子どもが「もう1回、もう1回」と言うので、そのリクエストに応えていると、どうやってやるのか教えてほしいと言われることもあるでしょう。小学校高学年くらいになってくると、本気でマジックとして練習してみたいという子どももいますが、ごく少数です。

 タネを明かした瞬間に、なんだとなってしまうことのほうが多いので、明かさないほうがいいと思います。そのほうが、魔法の効力がずっと続きますし、ここぞというときに使えます。そのほうがずっと楽しみが続いていいと思います。

 要は、子どもがどう思っているのか、ということを見極める必要があります。ただ、モテジナのタネがどうなっているのか知りたいだけであれば、知った途端に、興味はうせてしまいます。そのあたりを、よく観察してあげる目を親の皆さんには持つようにしていただきたいと思います。

 モテジナを子どもたちの前でうまくできるようになってくると、コミュニケーション能力が高まってくると思います。モテジナは、コミュニケーションツールとしてうまく使えるようになると、子どもたちのヒーローになれるという点でも楽しめることでしょう。

 ただ、そこで大事なのは、子どもたちにとって何が楽しいのか、うれしいのかといったことを見極めるようにすることです。最初にモテジナを見た子どもたちには、まず素直な驚きと喜びがあります。そして、パパやママが友達と集まったパーティーで、みんなを喜ばせるヒーローになると、子どももすごくうれしい。「オマエのパパ、スゲーな!」ってなるはずです。

 そのときに、子どもたちのリクエストに応じて、何度も同じモテジナを披露するのは危険です。モテジナは切り札として取っておいて、あまり乱発することなく楽しんでほしいと思います。そのためには、どうすると、子どもたちが喜ぶのか、その場の雰囲気が楽しく盛り上がるのかを見極められるようになることです。

 そのうち、実は、モテジナというコミュニケーションツールは、子どもに対してだけでなく、周りの大人にも使えるようになるはずです。実は、モテジナを披露しているとき、大人は表面上はおとなしくしていますが、心の中は子どもとそれほど変わらないものです。表だって見えてこない大人の気持ちまで見えてくるようになれば、あなたもモテジナ式コミュニケーションの上級者です。例えば、ビジネス上の付き合いのある気難しい人の気持ちを、こちらに向けさせることができるようになるかもしれません。色々と応用の幅があります。

 モテジナは、人生全般で使っていただけるツールだと思いますので、ぜひ、これから紹介するモテジナを練習して、楽しいパーティーシーズンを迎えていただきたいと思います!

 最後に、以前記事で紹介した「割り箸1本でできる手品」の動画を紹介します。明日からはこのようなモテジナをたくさん紹介していきます!

<KOJIさん紹介動画> https://www.youtube.com/watch?v=JpY-sVtu-AA

(取材・文/國尾一樹 モテジナ監修・実演動画製作/魔法つかいKOJI