平日の朝、住宅街を駆け抜けるのは、カラフルなヘルメット姿の子どもを乗せた自転車。駅近くの駐輪場には、子ども乗せ自転車が年を追うごとに増え、連日「満車」の札が張られます。そして夕方には、再会した親子が自転車の前と後ろで、楽しそうに言葉を交わす……。

 デュアラーの一日は自転車に始まり、自転車に終わります。休日も公園へ繰り出したり、買い出しにと自転車は大活躍です。

 しかし、自転車は便利で楽しいばかりではありません。ときには危険もつきまといます。

 例えば、子どもを乗せて保育園への送迎中にバランスを崩して転倒。幸い怪我はなかったけど、もし車が来ていたら…。歩道のない車道を子どもを乗せて走っていたら、すぐ脇を車が走り抜けていき、ヒヤリとした…。こんな経験をした人は多いのではないでしょうか?

 特に、子どものせ自転車はこぎ出しのときふらついて大きく傾くこともあります。子どものせ自転車は安定感を持たせるために、一般のママチャリに比べて重量がある分、いざ自転車がぐらつくと、立て直すにはかなりの力が必要です。力の強いパパならともかく、そのまま倒れてしまったというママも多いのではないでしょうか。

 警察庁によると、2015年の交通事故で亡くなった人のうち、自転車乗用中に亡くなった人の割合は、全国では13.9%でした。東京都内だけで見ると、その割合は高くなり、20.5%に上ります。なんと5人に1人です。また、都内での自転車事故を年齢層別に見ると、全国とくらべて、30歳代から40歳代の割合が特に高く、この年齢層だけで約35パーセントを占めています。「まさか自分には起こらないだろう」と思っている自転車事故。実はデュアラー世代が最も近かったのです*。

*出典:都内自転車の交通事故発生状況