日経DUALでは「待ったなしの少子化問題」と、内閣府も推進する「ワーク・ライフ・バランスを保ちながら生産性高く働くための働き方改革」という2つの視点で優秀な企業と自治体を応援する取り組みとして、「共働き子育てしやすい企業&街グランプリ2016」調査を実施し、12月2日(金)、東京都港区の会場にて、「共働き子育てしやすい企業&自治体2016」の表彰とシンポジウムを開催しました。会場には約200人が集まりました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました! 【共働き子育てしやすい企業ランキング特集】第2回となるこの記事では、表彰式とシンポジウムの内容をダイジェストで紹介します。

【共働き子育てしやすい企業ランキング特集】
第1回 「共働き子育てしやすい企業2016」20社発表!
第2回 「共働き子育てしやすい企業&街2016 表彰式」 ←今回はココ
第3回 「共働き子育てしやすい企業2016」全質問項目
第4回 「共働き子育てしやすい企業2016」評価ポイント
第5回 「共働き子育てしやすい街2016」受賞者に聞く
第6回 サントリー育児中社員の「フルモード化」加速の理由
第7回 丸井 市場の変化に対応!「社内の多様化」に本気
第8回 ダイキン工業 両立支援は事業グローバル化への道

企業も国も自治体も、子育てを真剣に考える時代になった

 プログラムは、日経BP社社長の新実傑による挨拶から始まりました。

日経BP社社長・新実傑
日経BP社社長・新実傑

新実 日経BP社として今年1年を締めくくるイベント「WOMAN EXPO TOKYO 2016 Winter」の口火を切るのが、この「共働き子育てしやすい企業&街グランプリ2016」表彰式とシンポジウムです。

 3年前、日経DUALを創刊したときには“イクメン”は一部の男性の趣味やブームで終わるのではという声もありました。がしかし、今や企業も国も自治体も、子育てを真剣に考える時代になっています。共働きはもはや日本では当たり前のライフスタイルとなったと言えるでしょう。

 一方で、日常の暮らしや働く現場を見てみると、変わりきれていない面もあります。例えば、職場のリーダー層は長時間残業をする男性が主流。保育園のお迎えはまだ女性がメーン担当で、男性はやはり早く帰りにくい。これからはこうした古い習慣を捨て去り、男性も子育ての喜びを味わい、女性も仕事のやりがいを感じられる世の中にしなければなりません。 

 先日発表された今年の流行語大賞の中に「保育園落ちた日本死ね」というフレーズがありましたが、こんな言葉が飛び交う国で、少子化が止まるわけがありません。これからは男女ともに子育てと仕事の両立生活ができることを本当に“当たり前”にしていきたい。そんな思いで、今回、日経DUALならではの視点で、企業と街をランキング致しました。調査では企業・自治体の方々に、数多くの質問項目を盛り込んだ調査にご協力いただきました。厚生労働省にご後援いただき、3人の監修者の皆様にも多大なるご協力をいただきました。誠にありがとうございました。

子どもは親の働く姿を見ながら成長する

 次に登壇したのは、厚生労働省、雇用均等・児童家庭局、職業家庭両立課、育児・介護休業推進室室長の白髭かすみさんです。

厚生労働省、雇用均等・児童家庭局、職業家庭両立課、育児・介護休業推進室室長の白髭かすみさん
厚生労働省、雇用均等・児童家庭局、職業家庭両立課、育児・介護休業推進室室長の白髭かすみさん

白髭さん 現在、政府でも「働き方改革実現会議」を開催し、一人ひとりが多様な働き方を実現できる環境を整備しようとしています。働く人が性別を問わず、遺憾なく実力を発揮できる世の中にしたいと思っています。厚労省では「イクボスアワード」を設け、部下の仕事と育児の両立を支援する管理職を表彰していますが、2016年、初めて公務員の受賞者が出ました。地方県警の署長さんです。

 2017年1月1日には「育児・介護休業法」が改正され、子ども看護休暇の取得単位が「1日」から「半日」に柔軟化されます。また、有期契約労働者が育休を取りやすくなるような制度変更も行われます。私達は今後、こうした法律の中身を広く周知していきたいと思います。

 子どもは親の働く姿を見ながら育っていきます。厚労省も民間と手を取り合って協力していきたいと思います。

日経DUAL編集長・羽生祥子
日経DUAL編集長・羽生祥子

 そして、日経DUAL編集長・羽生祥子が「共働き子育てしやすい企業&街グランプリ」アワードについて詳しく説明しました。(企業ランキングの審査方法については「『共働き子育てしやすい企業2016』20社発表!」、街ランキングについては「共働き子育てしやすい街2016 総合ランキング」「共働き子育てしやすい街 上位50自治体発表」をご参照ください)。

 続く表彰式では、特別奨励賞となる丸井グループとダイキン工業に、日経BP社・執行役員・ビズライフ局長・日経DUAL発行人の藤井省吾よりトロフィーが贈られました。そして、丸井グループ・人事部長・羽生典弘さんとダイキン工業・人事ご担当・執行役員・澤井克行さんが受賞スピーチを披露しました。