台所育児は楽しいけれど、遊びではありません
「食事を作りながら、子どもと触れ合える」「生きる力を育むことができる」と思うと、まずは休日や休前日の夜など、少しゆとりがある日から、無理なく試してみたくなる台所でのお手伝い。でも、子どもの年齢や個性によっては、集中して取り組めることもあれば、興味が長く続かないこともあります。そのさじ加減を、坂本さんはどうしているのでしょうか。
「大人と同じ本物に触れられる体験はとても楽しく、どの子でもそれなりに一生懸命取り組むものです。でも、1~2歳のうちはなかなか興味が長く続かなかったりすることもよくあります。まじめにやっていて散らかる分にはいいのですが、クッキー用に粉を練るのがいつの間にか粘土遊びになってしまったなど、遊びになってしまったときはその日はそこでおしまい。どんなに小さな子どもでも『食べ物で遊んではいけない』とけじめをハッキリしておくことは、その後にもっと危ない火や刃物を使い始めたときに気がゆるまないようにするためにもとても大切なことです。また、包丁を使うときには『止まってって言ったときにとまれるかな? そのお約束ができたらしよう』と約束ができてから、子どもに渡すようにしましょう」
大人と同じ完璧なできあがりを求めなければ、台所でのお手伝いを始めたばかりの子でもそれなりにできるものという坂本さん。
「例えば、台所に立っているお母さんと遊びたくて、ただまとわりついている場合などは一番簡単な“だしとり”や“お米とぎ”などをさせてあげると喜びます。実は、子どもには洋食よりもむしろ和食のほうが向いています。小さい子ほどコツのいらないもの、素材の味が一番生きる最小限の調味料でできるものが良いでしょう。まずは1品を任せるところから。この献立をつくるのにこの段取りでやるといけますよ、という見通しを初めに見せることで、全体の中のどの部分をやっているかが分かるんです。自分が親から聞いた話を子に伝えながら、自分の体験や思いもそこに加えていければいいなと思います」
だしとり、お米とぎ、野菜切り……1歳からできるお手伝いのポイント
子どもの台所デビューにおすすめなお手伝い内容とそのポイントを坂本さんに教えてもらいました。
次ページから読める内容
- 台所作業は身長差の調整が肝心 包丁&火を扱うルール
- “科学”を生活の中で体験 発見が興味を育む
- 3~4歳でおかず二品 小学低学年で一食の献立決めから調理までを一人で作れる
- 食を通じた前向きなコミュニケーション グローバル環境でも生き抜く力
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