「来年夏、息子・虎蔵(仮称・4歳)とプールに行っても恥ずかしくない体になる」

 そう決意して四半世紀ぶりにトレーニングを始めた。週に2回。1回50分のパーソナル・ジム通い。「ラクにかっこよく」がウリのメンズエステが落としてくれなかった全身の贅肉は、果たしてどうなるか。これでダメなら、もう諦めますが、始めて1カ月の時点で、体重4キロ、体脂肪率4パーセント減。

 今度こそ、イケるかもです。

ヨメに反論する気はサラサラないが、こっちにはこっちの言い分がある

 さて、ヨメが担当した前回のコラム(「八塩圭子 夫には感謝!でも、今日は言わせて」)で酷評されまくったわたしに、DUAL編集部より「ぜひやり返してください」との依頼が来た。

 丁重にお断りさせていただきます。やり返して、家庭内が火の海に包まれたらどなたが責任をとってくれるというのでしょう(笑)。

 ただ、やり返すつもりはサラサラないのだけれど、こっちだって何の考えもなしに息子を放ったらかしにしてるわけじゃない、ということだけは申し上げておきたい。

 というか、できるだけ雑に育てたい、という思いが常にわたしの中にはある。

 父母ともにアラフィフな我が家の場合、息子が一人っ子として育つのはもはや確定的である。上は20歳、下は2歳で合計8人の子どもがいる弟夫婦のところと比べれば、相当な過保護になってしまうのは間違いない。こちらとしてできる限りそうならないように知恵は絞るつもりだけれど、一人っ子はあまりにも目が届きすぎる。

 「それのどこがいけないの?」とイキりたつヨメの顔が目に浮かぶ。

 いけないのか。

 そんなことはない。

 ただ、虎の立場に立った場合、困ることも多いのではないかという気がしてならないのだ。

 わたし自身、困った経験があるから。

 3人兄弟の長男として育ったわたしは、ちょうど今の虎と同じぐらいの時期まで、一人っ子だった。弟、妹が生まれてからも大事に育ててもらったことは間違いない。そのことについては、自分に子どもが生まれてから改めて感謝するようにはなっているのだが、しかし、虎には自分のようになってもらいたくない、という思いも強くある。

 ライトにいじめられることの多かった少年時代を経験した父親としては。