避難訓練のように「病気になったら」を日ごろから想定しておく
普段、ギリギリのバランスで成り立っている共働き生活。家族の誰が病気になっても大変ですが、例えば家事や育児の主要部分をママが担当している場合、ママが体調を崩すと一大事です。部屋は荒れ果て、洗濯物がたまり、子どもはいつもと違ってしんどそうなママを察知してなんだか不安定に……。今回は、「家族がピンチの際に慌てない体制作り」を考えていきましょう。
子どもが3歳を過ぎたら、「誰かがピンチの際、それぞれ何ができるか?」を考えておくいい機会です。緊急事態にジタバタしないように、元気なときに練習しておくといいですね。避難訓練のように「パパかママが病気になったらどうする?」を、日ごろから想定しておきましょう。
人は知識がないと、いざというときに慌ててしまうもの。子育て学協会で提唱している「発達予防学」(=青年期に起こる問題を予防するための学び)の考え方と同じです。ピンチの際は家庭を運営するのに必要な「基本」を家族全員が知っておくことが、ポイントになります。
「ママが倒れたら、パパお願い!」と、緊急時には家のことを夫だけにバトンタッチしがちですが、実は子ども自身も大きな戦力。5~6歳になれば、炊飯器でお米を炊いたり、洗濯物を畳んだり、使用したものをそれぞれ所定の場所に戻したりすることもできるようになります。「(子どもに)してもらう」と捉えるのではなく、家族の自立のためにも「子どもができること」を考えてみましょう。
「保育園(幼稚園)の準備はいつもママ(パパ)がしているけど、ママ(パパ)が病気になったときはこんなふうにやるんだよ」「カバンの場所はここね、持っていくものはこれ」と、確認するポイントを練習しておきます。また、常日ごろから準備は自分でするしつけを意識しておきましょう。「ハンカチは持った?」「帽子はどこ?」「ジャケットはここよ」といった具合です。「引き出しを下げて子どもが自分で取れる高さにしておく」などの工夫も大事ですね。