「小学校受験」と聞くと、親子代々で私立小学校へ通っている家庭や高所得者層の家庭にしか関係のない“特別な世界”というイメージをお持ちの人もまだ多いことでしょう。そして、それを彷彿させる私立小学校といえば、おそらく「慶應幼稚舎」ではないでしょうか?

慶應義塾幼稚舎は慶應義塾大学(以下、慶應大学)の付属小学校ですが、実は“慶應”にはもう一つ私立小学校があるのをご存じですか? 2013年4月に開校した「慶應義塾横浜初等部」です。

1つの大学に2つの私立小学校があるのは珍しいケースですが、実はこの2校、同じ“慶應”でも中身が全く違うのです。「幼児教室アンテナ・プレスクール校長が語る“小学受験”の真実”」の最終回は、小学校受験の2大人気校「慶應幼稚舎」と「慶應横浜初等部」の中身を探っていきます。

慶應ブランドはなぜ人気?


幼児教室アンテナ・プレスクール校長の石井至さん

 慶應幼稚舎は、創立142年の日本で最も古い私立小学校の一つです。“幼稚舎”という名前から、幼稚園と勘違いする人もいますが、幼稚園ではありません。慶應大学に入るには、小学校受験、中学受験、高校受験、大学受験とそれぞれのステージでチャンスがありますが、最も入るのが難しいといわれるのが、小学校受験です。

 大学付属校受験のメリットは、慶應大学の付属小学校に入れば、特別落ちこぼれさえしない限り、そのまま大学へエスカレーター式で進学できること。

 「さらに慶應大学は就職にも強く、単に有名大学だから、偏差値が高いからというだけではない、“慶應ならでは”の強さの秘密がある」と幼児教室アンテナ・プレスクール校長の石井至さんは言います。

 「慶應義塾には『社中協力』というコンセプトがあります。これは簡単に言うと、『慶應の学生・卒業生・教職員同士、助け合いましょう』ということです」

 「日経DUAL読者の方にも経験があるかもしれませんが、慶應大学出身者同士の結びつきの強さは特別で、就職や仕事上の取引でも卒業生ということだけでサポートを受けられるチャンスが多くあります。私自身は国立大学出身なのですが、社会に出るとこうした大学の結びつきがとても大きいことを痛感しました。この“慶應ならでは”のメリットは、大学からの入学者より中学・高校からのほうが、中学・高校からより小学校からの入学者のほうが、大きくなる傾向にあります」

 「つまり、慶應幼稚舎に入学すれば、難関大学にエスカレーターで進学でき、立派な会社に就職できることがほぼ保証され、社会人になってからも、先輩・後輩・同級生からのサポートが期待できるというわけです。となれば、親自身が慶應出身でなくとも、わが子を慶應の強力なネットワークに入れてあげたいと思うのは自然なことでしょう。実際、慶應幼稚舎の受験倍率は、毎年約11倍の高倍率です

次ページから読める内容

  • クラスごとに中身が異なる、特別で特殊な小学校「慶應幼稚舎」
  • O組は医者の子どもが多く、漫画も禁止
  • 個性が強過ぎる幼稚舎の問題点を解消するために設立された、新たな小学校
  • 「慶應横浜初等部」初回入試の倍率は幼稚舎を上回った
  • きちんと勉強はさせるが、授業参観がない
  • 私立小学校はそれぞれ個性的 親は中身をしっかり見て判断すべき

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