都庁の2300人の管理職がイクボス宣言!

―― 小池都知事は、都庁の管理職の皆さんに「イクボス宣言」を課したそうですね。

小池 ええ。日本の場合はやはり「上司が帰らないと早く帰りにくい」という文化がありますから、まず上司の意識から変えるべきだと考えました。管理職にイクボス宣言の意義を伝え、促して、宣言をしてもらいました。そして、「宣言をしたからには守ってくださいね」と念を押しました。

―― 何人くらいが対象になったんですか?

小池 2300人です。改めてカウントすると、多いですね。

―― それはすごい人数ですね。2300人の管理職全員が20時に帰るようになったら、都庁全体の働き方が激変しそうです。

小池 そういった意識改革と同時に、保育施設の拡充が重要だと考えています。

 ポイントは待機児童問題、ひいては働き方の問題は、何も育児中の女性だけの問題ではないんです。これから介護に携わっていく男性達にも大いに関係があります。介護離職の根本も同じ問題にあるのですから。

 そのあたりの意識を変えないことには、「やれ制度だ、やれ報酬だ」だけでは解決しないと思うんです。社会全体で変えていくということが重要です。

 私が環境大臣時代に取り組んだ「クールビズ」のときも、ほとんど予算をかけずに、社会全体の意識を大変革することに成功し、今ではかなり定着しました。今回もどういった形で、クールビズ的なキャンペーンが張れるかなと考えているところです。

 ――次回に続きます。

小池百合子
1952年兵庫県生まれ。76年カイロ大学文学部社会学科卒業。ニュースキャスターを経て40歳で国会議員となり、参議院議員、衆議院議員を務める。2003年環境大臣に就任後「クールビズ」を全国に普及させる。防衛大臣、自民党総務会長、予算委員会理事などを経て、16年女性初の東京都知事となる。

(文/宮本恵理子 撮影/鈴木愛子)

12/2(金)WOMAN EXPO Tokyo Winter
「共働き子育てしやすい企業&街グランプリ2016」

共働きで仕事と育児を両立するママ・パパ向け情報サイト『日経DUAL(デュアル)』は、「子育てしやすい企業」と「子育てしやすい街」を独自アンケート調査によりランキングしました。その上位企業と自治体を表彰し、先進的な取り組みについてシンポジウムでご紹介します。男女問わず子育てをしながら働き続けられる社会は、少子化や労働人口減少の問題に注力すべき日本経済を考えた上で、非常に重要なテーマのひとつです。経営者の方、企業の人事ダイバーシティご担当者、自治体の子育て支援ご担当者、そして共働きで毎日を頑張っていらっしゃるパパ・ママ、両立しやすい社会とその課題について一緒に考えませんか? 皆さまのご来場をお待ちしております。

● 表彰式・シンポジウム 参加無料お申込み
http://ac.nikkeibp.co.jp/dual/1202wetdual/

● 開催概要

日時 2016年12月2日(金) 13:30~15:00(受付開始13:00)予定
会場 東京ミッドタウン ホールB (〒107-0052 東京都港区赤坂9-7)
主催 日経DUAL
受講料 無料(事前登録制、先着順)

● プログラム

※講演者や講演時間など、プログラムは変更になる場合がございます。予めご了承ください。

13:30~14:00 「共働き子育てしやすい企業&街グランプリ 2016 表彰式」

 ■日経BP社 社長挨拶
 ■厚生労働省 塩崎恭久大臣からご挨拶(予定)
 ■日経DUAL編集長 アワード説明(企業調査と自治体調査)

 ■「日経DUAL共働き子育てしやすい企業アワード2016」発表
 グランプリ1社、特別賞2社
 トロフィー授与

 ■「日経DUAL共働き子育てしやすい街アワード2016」発表
 グランプリ <都市編>1都市
 グランプリ<地方編>1都市
 トロフィー授与

14:05~15:00 「共働き子育てしやすい企業&街グランプリ 2016 シンポジウム」

 【登壇者】
 ・企業グランプリ(代表者)
 ・街グランプリ都市編(代表者)
 ・街グランプリ地方編(代表者)
 ・東レ経営研究所 ダイバーシティ&ワークライフバランスコンサルタント
 ファザーリング・ジャパン 塚越学
 ・モデレーター/日経DUAL編集長 羽生祥子

(以上は予定です)

● 表彰式・シンポジウム 参加無料お申込み
http://ac.nikkeibp.co.jp/dual/1202wetdual/