エッグロールがにゅるにゅる出てくる……!

 気を取り直してもう一度チャレンジしてみることにしよう。本体を熱してから油を吹き付け、卵液を投入する。今回は目玉焼きを焼くのと同様、まったく味を付けないで卵を2個投入した。

 続いて付属の竹串を刺す。これが“芯”となることで、スムーズに取り出せるようになるようだ。串を刺したら、続いては付属のフタをする。フタの中心にある穴に串を刺すことで、串が中心を通るようにガイドしてくれる。

卵を投入したら、次に付属の竹串を刺し、付属のフタを載せてしばらく待つ
卵を投入したら、次に付属の竹串を刺し、付属のフタを載せてしばらく待つ

 しばらく待つこと数分。だいたい6~8分程度で出来上がるようだが、面白いのがここから。勝手にエッグロールがにゅるにゅるとせり上がってくるのだ。

 「レッドスネーク(いや、イエロースネークか)、カモン!」って言いたくなるような感じの、なんともかわいらしい動きでせり上がってくる。何の動力もないのにせり上がってくるのは不思議だが、エッグロールと本体との間に封じ込められた水蒸気がエッグロールを押し出しているようだ。さすがに筆者の娘も中学生になってしまったので「家族で楽しみながら……」という感じでもなくなってきたが、この動きは早朝に早起きしてがんばって作っている身にも楽しく映る。

卵液や気温などのコンディションによってスピードはまちまちだが、にゅるにゅるとエッグロールがせり上がってくる様子はなかなか面白い
卵液や気温などのコンディションによってスピードはまちまちだが、にゅるにゅるとエッグロールがせり上がってくる様子はなかなか面白い

「棒状の目玉焼き」と考えると、味は十分及第点!

 さて、気になるのは味だ。

 ここでちょっと脱線。筆者は卵焼き器を使っただし巻き玉子にたどり着くまでに、実は某有名シェフ監修の「クイックオムレツ」という製品を使って「ミニオムレツ」を作っていた。シリコン容器に卵液を入れてかき混ぜ、電子レンジで約40秒温める。一度取り出して卵液をかき混ぜ、さらにもう1回電子レンジで20~30秒程度温めると調理完了。シリコンを閉じてしばらくおいておくと、ミニオムレツが出来上がるというものだ。

筆者が以前使っていたシリコン製のミニオムレツメーカーで作ったミニオムレツ。安定して作れて具材も自由自在だったが、口当たりはいまひとつだった
筆者が以前使っていたシリコン製のミニオムレツメーカーで作ったミニオムレツ。安定して作れて具材も自由自在だったが、口当たりはいまひとつだった

 これは実勢価格で1000円を切る価格で火を使わずに作れるのが魅力なのだが、気泡がたくさん入って口当たりが悪くなるという弱点があった。一度しっとりしただし巻き玉子を短時間で作れるようになると、ちょっと戻りづらいという印象だった。

 では、それに比べてみるとどうか。