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アクティブ・ラーニング 効果出るのは難関中学のみ

中堅以下の中学では“名ばかり”で実態を伴わない場合もあるので要注意


 「アクティブ・ラーニングを成功させるには、まず先生の力量が問われます。例えば、あるテーマについて、生徒から色々な意見が出たとしましょう。それを瞬時に受け止め発問していくには、先生自身が膨大な知識を持っていなければできません。アクティブ・ラーニングでは、それを進めていく先生に、『知識力』『発見力』『応答力』『瞬発力』が備わっていないと、本当の意味でのよりよい学びには発展していかないのです」

 「同じことは、生徒に対してもいえます。知識がないのに、自分の考えを持つことはできません。つまり、探求心が求められるのです」

 「アクティブ・ラーニングの本来の目的は知識を使う練習をしながら、探究すること。知識を使う練習とは、今自分が持っている知識を様々な分野で使い、それによって新しい知識を自分で発見していくということです」

 ところで、ここでいう「知識」とは、どういう知識を指しているのでしょうか? 学校や塾で学んだ知識を指すのでしょうか?

 「いいえ、それだけではありません。ここでいう知識は、自分の記憶と経験に照らして“納得”したものを指します。勉強で得た知識だけでなく、自分の身体感覚で身に付けた知識のことです。それには、幼少時代にどれだけたくさんの実体験をしたかが重要になります」

麻布中学では中2で「微分」まで学習する

 男子御三家の一つ、麻布中学の授業はオリジナリティーに溢れていることで知られています。その特徴として、市販の教科書を使わず、先生のオリジナルテキストで授業を進めるというものがあります。

 具体的な例として、西村先生はこう話します。

 「例えば数学なら、年度によっては中1では『比例・反比例』から始まり、『一次関数』『二次関数』を学び、中2で『微分』まで学習してしまいます。通常ですと微分は高2で学習する単元です。それをなぜ中学の段階で学ばせるのかというと、『変化の割合』を強く意識させるという狙いがあるからです

 「授業では『傾きとは何だろう?』と、先生は生徒達と対話して考えさせます。そして、曲線における『傾き』と『変化の割合』の関係性に気づかせるのです。こうした学びこそが、本来のアクティブ・ラーニングだといえるでしょう」

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越南小町
越南小町 1971年、東京生まれ。フリーライター。子どもの誕生をきっかけに、わが子の成長に合わせ、ベビー雑誌、保育園専門誌、育児・教育雑誌、塾専門誌で取材・執筆。7年前に子どもの中学受験を経験したものの、国立大学の付属中学で併設高校が無かったため、その3年後に“高校受験生の母”、またその3年後に“大学受験生の母”も体験。中・高・大の3つの受験を知る受験ライター。

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