現在、クラウドソーシング大手・ランサーズのビジネス開発部・部長を務める幸村潮菜さん。1人の息子を持つ共働きママでもある幸村さんには、立ち止まることなく挑戦をし続け、「気づいたら、ベンチャーばかり5社も経験することに」と屈託なく笑う逞しさに心惹かれます。「まるでブルドーザーみたいな人だね」と称される幸村さんの前では女だろうが、男だろうが、ママであろうが、独身であろうが、そんなことはどうでもいいことに成り下がってしまう不思議さを感じます。その輝かしいキャリア変遷の中でどのように「仕事と育児の両立」をしてきたのでしょうか。幸村さんのエネルギーは一体どこから生まれるのか。どんなサポートを受けて仕事も家庭も切り盛りしているのか。「5社転職ママ 1社に絞るより選べる自分でありたい」に引き続き、その両立方法を伺いました。

幸村潮菜さん
ランサーズ ビジネス開発部 部長

1974年生まれ。大学卒業後、NOVA入社。2003年5月、ECコンサルタントとして楽天入社。同社営業統括部部長などを経て、2012年ロックオンに転職。同時期にイノーバを共同創業。2015年ランサーズ入社。現在に至る。

仕事と家事の両立は2つの部署をマネジメントすることと同じ

幸村潮菜さん
幸村潮菜さん

日経DUAL編集部 幸村家の家事分担は、夫:妻が「9.5対0.5」の割合だそうですが、幸村さんの担当する内容は?

幸村潮菜さん(以下、幸村) 土日の食事づくり。私は朝寝坊なので、朝は夫が担当ですが。あとは夫が畳んでくれた洗濯物をしまうとか。「もっとやってくれ」って文句言われます。夫からは「まるで子どもが2人いるようだ。せめて自分のことは自分でやってください」って言われる始末で。内心、本当に反省しているんですよ。年に2回ほど、夫から「別れてください」って切り出される夢を見るくらいです。夢の中では一応謝って、改善しているんですが(笑)。

―― 保育園の送り迎えは?

幸村 朝のお見送りは私です。お迎えは私、夫、実母、シッターさんの組み合わせで何とか乗り切っています。「仕事と家庭の両立のさせ方」は言ってみればマネジメントの問題と同じ。私が世の中の男性にお伝えしたいのは、仕事と家庭はそれぞれ別ドメインの別チームということです。

 「仕事も家事も両立させる」ということは、ビジネスで例えると違う事業ドメインの2部署をやりくりしているようなものなんです。そして、チームのメンバーは……、

能力はあるけど、やる気がない部下=通常は夫である場合が多い(私もここに入るかも?)
能力がないのに権利だけ主張する新人社員=子ども 

 ……だと考えてください。世の中の旦那さんには時短勤務中であれ、フルタイム勤務中であれ、ワーママの多くが難易度の高いマネジメントをしているということをまず知ってほしいのです。

 中でも子どもが2人以上いるとか、仕事で管理職を任されているという状況であれば、このマネジメントの難易度はさらに高くなります。「両立する」とか簡単に言いますけど、その大変さを理解してほしい。私はどちらかといえば、仕事優先で家事・育児に対してはあまりやる気がない夫の気持ちも分かるので、だからこそ世の中の男性にお願いしたいのですが、家事が手伝えない、自分がリソースを提供できないのであれば、「ルンバ、食洗機、乾燥機付き洗濯機」といった三種の神器はせめて奥さんに買ってあげてください! ということ。

 妻がやらなくても済むことはどんどんアウトソーシングするとか経済的に解決するとか、これらはすべて仕事と一緒ですよね。仕事の発想でリソースマネジメントを一緒に考えてあげてほしいのです。

次ページから読める内容

  • 24時間ケアすることだけが子育てではない。子どものためにも仕事は続けるべき
  • 子どもが熱を出したからって休んではダメ。風邪を引かせないことも仕事のうち
  • ワーク・ライフ・バランスとか保育園問題とかは「個々人で勝手に解決してくれ」

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