「仕事ができる人=育児をする人」を目指していきたい

―― 今、週2回きっちりお迎えから寝かしつけまで担当してくれているご主人に両立の葛藤はなかったのでしょうか。

羽田 夫は常日頃から、「仕事をしっかりやりたい人、しっかりやっている人こそが育児のために早く帰宅する事例を見せないと」という話をしていて。また、夫は「職場から配慮されたくない」という気持ちが強いようで、早く帰宅しても、電話やメールで必要な業務を継続する体制を作っています。私もこの点は見習いたいと思い、場所によらず成果を出したいと試行錯誤しています。

特に男性で、早くに帰る人に対して「仕事より育児が大事」と周囲から思われがちな状況は良くないですよね。ただ、その認識は、実例によって少しずつ変えていけるのだと思います。男女ともに「仕事も、育児も、どちらも大事」という人がたくさんいるという状況は、男女双方にとって働きやすいだろうと感じます。

実際、この4月にフレックスタイム制が入りましたが、週1~2回、育児のために早く仕事を切り上げる男性による利用が見られます。また、毎朝の保育園への送りを担当されている男性も増えているようです。

また、パソコンを自宅に持ち帰って仕事をする在宅勤務も上手に活用していけたらよいのではないかと思います。現在は、育児中、介護中の方に限って週何日かの在宅勤務が認められていますが、子どもを午前通院させ、その後子どもは保育園、親は半日在宅勤務という使い方もでき、働き方の選択肢が広がっています。通勤時間の分を家事や育児にあてられるので、両立にとても役立つという声を聞いています。