7年以上かかった人も! 離婚経験者に聞く離婚のリアル

 ここからは離婚経験者の回答から、離婚に要した期間や子どもの親権、養育費、離婚して大変だったポイントについて紹介していきます。

 「結婚している(離別経験あり)」「結婚していない(離別)」を選んだ89人を対象に、「離婚を決意してから実際に離婚が成立するまで、読者はどれくらい期間がかかりましたか?」と聞きました。一番多かったのが、「1年未満」47.2%という回答。続いて「1年以上2年未満」24.7%、「2年以上3年未満」12.4%と84.3%の人が3年未満で離婚が成立しています。しかし、「5年以上7年未満」「7年以上10年未満」それぞれ2.2%(各2人)と答えた人もおり、ときには話し合いがまとまらず長期化するケースも。

 「弁護士へ依頼しましたか?」という問いには、「依頼した(有料)」33.7%、「依頼した(無料)」10.1%、合わせて43.8%の人が何らかの専門的なアドバイスを受けています。「依頼しなかった」人が3年未満で離婚が成立するケースは92.0%、「依頼した(無料)」では88.9%、「依頼した(有料)」は77.5%となり、3~15%程度の差ではありますが、当事者同士では話し合いがまとまらず長引きそうな場合、弁護士等の専門的な窓口を頼るケースも多いようです。

養育費の相場、離婚過程で苦労したこと

 多くの親にとって、ときに自分よりも大切に思うわが子の存在。夫婦のどちらが親権を持つかに始まり、離婚後の養育費、面談交流などの取り決めについては、夫婦で慎重な話し合いの場が持たれることでしょう。

(2016年日経DUAL調査による)
(2016年日経DUAL調査による)

 「子どもの親権はどちらが持ちましたか?」という問いでは、「自分」と答えた女性が65.8%、男性は16.7%。男性が親権を持つ割合は女性の約4分の1に留まりますが、「総務省統計局 2010年国勢調査産業等基本集計第33表」より、「(中略)離婚時に夫が子の親権を行う件数が、妻が行う件数の約6分の1となっていることが主な原因であると考えられる。すなわち、離婚時に、『シングル・ファーザー』が出現する割合は、『シングル・マザー』の約6分の1である」という記述と比較すると、一般的な数値よりは高い結果となっています。離婚経験のある男性の38.9%は妻が親権を持っており、女性が親権を持つケースが多いことが分かります。

 子どもを預けたり、栄養バランスを考えた食事を与えたり、教育を受けさせたり。それ以外にも、細かな部分ではランドセルの準備や文具、お友達と遊びに行くときのお小遣いなど、子どもを養育するにはとかくお金がかかります。気になる養育費、実際の相場はいくらなのでしょう。

(2016年日経DUAL調査による)
(2016年日経DUAL調査による)

 「養育費をいくらもらっていますか?」(月額)という問いに対して、一番多かったのが、「1万円以上~3万円未満」28.2%、次いで「3万円以上~5万円未満」25.6%、「5万円以上~7万円未満」20.5%と続きます。30万以上という恵まれた環境も一部あるようですが、多くの場合、“養育費は一桁万円台”と考えたほうがよさそうです。この養育費に関する考え方については、特集第4回で詳しく弁護士に解説をしてもらいます。

 実際に離婚を経験して苦労したこと、大変だったことについて聞きました。