オリエンタルラジオ・中田敦彦さんに、そのプライベートをあれこれ語っていただく本連載。3歳の娘さんのいるパパであり、妻でタレントの福田萌さんは現在妊娠中です。数カ月後には2児の父となる中田さんが今回考えるのは、子どものしつけについて。「叱らない子育て」がもてはやされるなか、中田さんは「常にアメだけを与えていては伝わらないこともある」と言います。その真意とは?

 「子どもが何をしたとき叱るか」。これを考えるのは、すごく大事なことだと思います。

 娘は来年の4月から、幼稚園に行く年齢になりました。入園前には面接があり、親もいくつか質問されます。「どんな大人になってほしいですか?」とか、仏教系の幼稚園だったら「宗教教育についてどうお考えですか?」とか。妻と練習してみようとなって、「どのようなときに子どもを叱りますか?」との質問例がありました。

 僕は、とっさにこう答えました。「命に関わる危険な行為をしたとき――車が走る道路に飛び出したとか、高い場所から飛び降りようとしたとか、そんなときは強めに叱ります」

 でも言った直後に、引っかかったんです。「この質問の意図は、何だ?」って。重要な問いに感じました。

 聞かれて初めて意識したのですが、「何をしたときに叱るか」という質問って、その親が何を大事にしているかを端的に問うものではないでしょうか。つまり、親が何を悪ととらえているか

 そう考えると、僕の受け答えから察せられるのは、子どもの命は大事だし、守りたい。と同時に、命さえ守ることができれば他は構わない、との意味になっています。「○○をするな」とは、○○の行為を禁止する以上のメッセージを発信しているんです

 例えば、成人した子どもが、親から受けた教えを語る「人様に迷惑をかけるなと言われて育ちました」。僕は、この一見きちんとしている教育に、違和感がありました。

 雑な子育てだなぁ、って。

 「人に迷惑をかけるな」とは、誠実ではない。人と関わろうとすれば、迷惑は必ずかけてしまいます。

 具体的に伝えるならば、「生きている限り、迷惑はかけてしまうだろう。迷惑行為の中にも種類はあって、こういう迷惑はかけないほうがいいし、かけてしまったらこんな対応を考えないといけないよね。逆に自分が迷惑をかけられたときは…」といったところまで話しておく必要がありませんか。

 「人に迷惑をかけるな」の背後には、親自身の保身が少なからず含まれているとも思います。親の本心は、「トラブルを起こすな」=「オレに迷惑をかけるな」ではないのか。本当に子どもを最優先に考えての教育なのか、ってことです。

次ページから読める内容

  • 子どもの自主性に任せるとは、教育の姿勢として消極的とはいえないか
  • 我田引水な3歳児。脅威で対抗することが必要なときもある
  • 明らかに叱るべき場面より、どっちでもいいことのほうが多い

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