家族の言葉ですーっと心が楽になった

羽生 育児そのもののペースがつかめてきたのはいつ頃でしたか?

眞鍋 離乳食が始まった頃からですね。母乳だけの時期は頻繁に授乳があるし、仕事で母に子どもを預けるときに、搾乳の冷凍パックを切らさないように管理したり。「母乳量を増やすためには、夜中も搾乳したほうがいい」と聞いて、ほとんど寝ずに泣きながら搾ったりして。寝ちゃいけない罰ゲームなのかと思いました。

羽生 その時期が一番大変ですよね。体力がついていかなくなりませんか?

眞鍋 まずメンタルをやられました。睡眠不足で思考がおかしくなってくるんです。「おっぱいがたくさん出ない私は、ダメな母親なんじゃないか」と思い詰めてしまって。最終的には「野生の動物は過酷な環境の中で、たった一人で頑張っているのに、私は家の中でぬくぬくと……」と自分を責めるまで(笑)。

羽生 野生動物と比較!

眞鍋 ほんと、今思うとおかしいですけど、そのときは真剣に思い詰めていましたよ。情緒不安定で好きな音楽も聴けなくなってしまいましたし。

 仕事に行こうとしたときに、どうしてもダメになってしまって号泣しちゃったこともあります。「こんなにかわいいのに、うまくできない。もうどうしたらいいかわからない」って。大変なのに、大丈夫なふりをして頑張りすぎてしまったんですね。そのとき、家族に「子どもは元気に成長しているし、何も問題ない。何も泣く必要なんてないよ」と言われ、その言葉ですーっと心が楽になって救われました。