就職、転職、独立、そして、結婚、出産、育児……女性の人生はいくつものライフイベントによって彩られ、同時に多くの迷いも生まれるもの。社会の第一線で活躍する女性から、人生の転機とその決断のポイント、充実したライフ&ワークのために大切にしている価値観を聞く連載企画をお送りします。今回登場いただくのは、タレントの眞鍋かをりさん。等身大のママライフを綴る日経DUAL連載コラムも人気です。母になってからの自身への向き合い方の変化、仕事と子育てのDUALライフを自分らしく楽しむための心の持ち方について、編集長の羽生祥子がインタビューします。

産んだ後の自分が想像できなかった

羽生編集長(以下、羽生) 昨年の10月にご出産されて、すでにテレビでもご活躍ですね。復帰されてからの生活はいかがですか?

眞鍋さん(以下、敬称略) おかげさまで順調です。ただ、ペースはもうゆるゆるで、無理が出ないように今は週2回くらいの稼働にしてもらっているんです。本当に周りに助けてもらってやっと、という感じです。

羽生 0歳児を育てながら働くって本当に大変ですよね。子育てに対して理解が進んできたとはいえ、まだまだお釣りがくる!と私は思っていますよ。今日は眞鍋さんが母になったことで感じている変化や、自分にとって心地いいDUALライフの見つけ方について伺わせてください。

眞鍋 はい。まだまだ模索中ですが、今感じていることを素直にお話ししますね。私が出産したのは35歳で、ちょうど高齢出産の入り口。産むまでは、実はとっても不安でした。

羽生 何に対して不安でしたか?

眞鍋 産んだ後の自分が想像できなかったことですね。10代のころからずっと仕事に打ち込んできたから、母になる自分の姿や生活がイメージできなかったんです。先輩ママの友人の話を聞いていると、「もう2日お風呂に入っていない」とか「旅行にも飲みにも全然行かなくなった」とか衝撃的な話ばかり。自分が自分でなくなっちゃうのかなという不安がありました。