相続税の対策は、早いうちからの準備が正解

 セミナーの第二部では、大和証券ウェルスマネジメント部次長の白川智絵さんが「家族で考えるこれからの相続対策」と題して、相続について説明してくれました。

大和証券ウェルスマネジメント部次長の白川智絵さん
大和証券ウェルスマネジメント部次長の白川智絵さん

「2015年に税制改正があって、実は相続税が増税になりました。お父様が亡くなって、お母様と子ども3人(合計4人)が相続する場合、以前は9000万円までの財産には相続税がかからなかったのですが、2015年からはその基準が5400万円に減っています。つまり相続税がかかる対象が広がったのです。実際に相続税がかかった家は、2014年までは亡くなった方の4~5%程度でしたが、2015年は8%と約2倍に増えています」(白川さん)

 正直、増税になったことも知りませんでした・・・。白川さんによると、相続に関しては、覚えておきたい3つの期限があるそうです。

「一つ目が相続の放棄・限定承認が可能な期間。相続を放棄する場合、亡くなったことを知った日から3カ月以内に家庭裁判所へ行かなければなりません。限定承認とは、相続人が『借金はプラスの財産範囲内でしか引き継がない』という条件で相続すること。これも3カ月以内に決める必要があります。二つ目が(亡くなった方の)所得税の申告期限。これは、4カ月以内に行う必要があります。三つめが、相続税の申告・納税の期限。相続税を支払う場合は、10カ月以内に原則現金で支払う必要があります。亡くなられると銀行や証券会社の口座はいったん凍結されるので、すぐに出金できない状態になります。葬儀代などもかかるなか、納税のための現金をしっかり準備しておくことが大事です」(白川さん)

相続に関して、覚えておきたい3つの期限
相続に関して、覚えておきたい3つの期限

生命保険で相続税を軽減できる

 相続では、いかに“もめないようにするか”が大事なのだそう。

「遺産分割でもめるケースは年々増えています。もめないための方法は2つあります。一つは遺言書を活用する方法。遺言書には、一般的には自筆と公正、秘密という3つ方法があり、それぞれ決まりごとがあります。遺言書があると、一般的には円滑に遺産分割ができるので、おすすめです」

遺言書の3つの方式
遺言書の3つの方式

「もう一つが、生前に生命保険に入ることです。メリットは3つあります。1つは、相続人が死亡保険金で相続税を支払えること。保険会社に連絡すると、通常10日程度で現金が振り込まれます。もう一つは、死亡保険金を確実に受取人に渡せること。死亡保険金は遺産分割協議の対象外なので、相続人の間で話し合うことなく受取人が保険金を受け取れるため、“この人に残したい”という思いを実現できます。3つめは、生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人数)を相続税評価額から差し引けるため、相続税を軽減できること。死亡保険金が5000万円で相続人が3人だとすると、相続税の対象が3500万円に減ります」(白川さん)

生命保険を活用すれば、相続税を軽減できる
生命保険を活用すれば、相続税を軽減できる

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