「かゆみのある湿疹」「湿疹が左右対称」「湿疹が一定期間続く」ならアトピー
カサカサやジュクジュクした湿疹、かゆみがありついかいてしまう。わが子にそんな湿疹があると「アトピー性皮膚炎かも?」と心配する人も多いでしょう。「アトピー性皮膚炎」と診断される基準は国ごとに複数ありますが、日本皮膚科学会ではこのようになっています。
上の3つを満たしていれば、血液検査などを経なくても、アトピー性皮膚炎と診断されて治療が始まります。
アトピー性皮膚炎を発症するきっかけで多いのは、乳児湿疹です。赤ちゃんのときにできる脂漏性湿疹はアトピー性皮膚炎にならずに、洗って保湿をするだけで治る場合もありますが、2カ月以上続けばアトピーと診断されます。治らないときは、受診してしっかり湿疹を治してしまいましょう。後で述べるように、乳児期の湿疹が食物アレルギーの原因にもなり得るからです。
アトピー性皮膚炎になっても、小学校に上がるころには皮膚の構造が強くなり、バリア機能を守る皮脂膜ができやすくなるので、アトピー性皮膚炎も自然とよくなっていくことが多いです。そこまで待たなくても、多くの子が治療を始めて半年から2年ぐらいで通院の必要はなくなります。治るのは赤ちゃんのほうが早いです。天然保湿因子が足りない体質であれば、その後も保湿は続けて、アトピー性皮膚炎にならないようにコントロールするのが一般的な治療の流れです。
次ページでは「子どものアトピー性皮膚炎がどのように改善してきたか」という質問に対する自由記述欄に書き込まれた内容を紹介します。
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