大切な人をがんで失わないために、自分に何ができるか

 授業には、がんを経験した方に講師として来てもらい、話を聞く時間もあります。講師は自己紹介の後、発症前のエピソードや、がんと診断されたときの気持ちや家族の反応、落ち込んだ状態から気持ちを切り替えるきっかけになったこと、生徒へのメッセージなどを話してもらいます。

 「私の病気を通して、子ども達に感謝の気持ちが芽生えてくれたのがうれしかった。子ども達も私のことを支えてくれる誰かがいる、ということが分かって、愛を感じてうれしかった」(がん経験者)

 授業の終わりにはグループワークの時間。まずは「個人で考える」時間です。自分が思う大切な人の好きなところや、良いところをできるだけたくさん考え、ワークシートに記入します。また大切な人ががんでいなくなったらどう思うか、目を閉じてイメージします。そして、大切な人をがんで失わないために、自分に何ができるかを考え、ワークシートに記入します。