周りで受験の話を聞くようになりました。英語教室で一緒だった3歳のお友達が受験教室に行き始め、知り合い宅の小学3年生の女の子も、学童の上級生が受験のため次々と塾に移るのを知り、塾通いを始めたそうです。小学校、中学校に子どもが上がるとき、多くの親がきっと一度は考える「受験」という問題。でも親が地方出身者だったり、小中高ずっと公立できていたりした場合、今の受験事情がどうなっているのか、見当がつきません。「どうしてみんな小さいうちから塾に通うの?」「普通に近所の公立に通ったらダメなの?」「競争は激しいの?」「塾代や授業料ってどのくらいかかるの?」などなど…。この特集では、親の素朴な疑問を初心者の目線で調べてみました。
 第1回に引き続き、今回は中学受験で具体的にかかる費用や入試の傾向と対策について見ていきましょう。

【子どもの受験のウソ・ホント特集~~気になる15の質問に一挙回答!】
第1回 中学受験 私立vs地元中、ウチの子どっちが向く?
第2回 中学受験 私立と公立中高一貫の入試・内申書の違い ←今回はココ
第3回 中学受験 男子は小学6年生で伸びるってホント?
第4回 私立小学校は受験して入らせたいくらいいいところ?
第5回 子どもの受験 精神的に壊れてしまう子と母親

【Q4】 私立の受験や授業料で、親の収入が消えていく?

【A4】 ○

 塾だけで、小学4~6年の総費用は200万円超

 共働きなら入学後も何とか払える範囲

 子どもが私立一貫校を目指して中学受験するとなったら、気になるのはやはり、塾代や入ってからの学費といった教育費でしょう。共働きでも、父親、母親どちらからの収入が丸々消えてしまうほど、お金がかかる…の?

 「収入は家庭によって違うので占める割合は分かりませんが、はい、親はそれなりの出費を覚悟する必要があります。例えば日能研の場合、4年生から6年生までの塾費用だけで約200万円はかかります」と話すのは、日能研グループの情報誌『進学レーダー』編集長・井上修さん。

 私立中高に進めば、入学後も学費や活動費がかかります。長男と長女が私立の一貫校を卒業したベテランママのEさんは、「長女が小4から中1になるまでパートに出ていました。夫は商社勤めで多少は家計に余裕があったものの、高い教育費を補うためです」と振り返ります。大学受験では予備校に行き、家庭教師も頼みました。2人とも中堅の私立中高から、慶応大に合格。就職・結婚と自立できたのでよかったそうですが、「うちにはもうお金がないので今後は援助できませんよ、と子ども達には話しています

 では実際に、塾の月謝や夏期講習代、受験料・入学金といった入学のための費用、実際の学費などはいくらかかるものなのでしょう。次ページから詳しく見ていきます。

<次ページからの内容>

・夏期講習含めた塾代は学年ごとにいくらかかる?
・公立中高一貫校を目指す場合の費用は?
・【Q】 私立の入試は「詰め込み暗記型」、公立一貫校は「ディベート・創造性型」?→ 【A】 ○ or ×?
・あの有名校の過去問をお見せします
・【Q】 私立中受験は学力テストで一発勝負、高校受験は内申書が影響ってホント?→ 【A】 ○ or ×?