金属加工の現場は大迫力「ヨシズミプレス」

 ヨシズミプレスは、1950年に創業した金属製品を扱うプレス会社です。車やスマホなどの精密機械の部品を扱うほか、メタルクリップなどのオリジナルグッズ制作にも力を入れています。

 ヨシズミプレス専務の吉住さんに案内され、会議室の椅子に座る子ども達。テーブルに並べられた色々な金属製品に気付き、ワクワクしながら覗きこみます。「これは何かな?」「ボールペンの部品だ!」と、親子の会話も弾んでいました。

 吉住さんの説明を静かに聞く子ども達。金属の加工は「曲げる」「抜く」「絞る」の大きく3つの方法がありますが、少し子どもにはわかりづらいところもあったようです。しかし、吉住さんが「抜く」作業について「穴あけパンチみたいにして金属に穴を開けていくよ。穴あけパンチって知ってるかな?」と問いかけると「知ってる!」と次々に大きな声が上がりました。少し難しい内容でも、真剣に耳を傾けていることが伝わってきます。

ヨシズミプレス工場長の石川さんの説明を真剣に聞く子ども達。「みんながちゃんと聞いてくれて、おじさん休日に出てきた甲斐があったよ」との石川さんの発言に、思わず笑ってしまう親達
ヨシズミプレス工場長の石川さんの説明を真剣に聞く子ども達。「みんながちゃんと聞いてくれて、おじさん休日に出てきた甲斐があったよ」との石川さんの発言に、思わず笑ってしまう親達

 説明が終わると作業場へと移動し、体験が始まります。石川さんの説明のもと、子ども達が機械のボタンを押して金属加工を体験します。ガガガと大きな音を立てて稼働する機械の迫力に、子ども達も釘付け。できあがったのはオリジナルのメタルクリップや、スマホの部品などのとても小さな製品です。小学1年生の男の子は「こんなに大きな機械で、こんなに小さなものを作っているんだ」と驚いていました。パワフルな機械から繊細な部品が次々とできあがるのが意外に写ったようです。

手動の機械を使った「曲げる」「抜く」の体験も。子どもには少し重いレバーを、体重をかけて一生懸命押していた
手動の機械を使った「曲げる」「抜く」の体験も。子どもには少し重いレバーを、体重をかけて一生懸命押していた

オリジナルのメタルクリップをプラスチックケースに詰めていく。作業に没頭する子ども達に、会場が水を打ったように静かになる一場面も
オリジナルのメタルクリップをプラスチックケースに詰めていく。作業に没頭する子ども達に、会場が水を打ったように静かになる一場面も

 再び会議室に戻り、今度はヨシズミプレスオリジナルのメタルクリップをケースに詰めていきます。このメタルクリップをはじめ、スカイツリーのオーナメントやスマホの部品まで、子ども達が自分で作った製品はすべておみやげとして持ち帰ることができました。

 身近な金属製品がどんな風に作られているのか、子ども達にとっても発見が多かったようす。石川さんが「大きくなったらプレス会社で働きたい人!」と笑いながら問いかけると、興奮した表情で「はい!」と大きく手を上げる男の子もいました。