2020年までに女性管理職を40人に。ただし、実力が伴わない昇進はナシで

―― 女性管理職比率も積極的に高めていくのでしょうか?

辻田 2020年までに女性管理職を40人にまで増やすことを目指します。この数は現在の1.5倍に当たります。ただし、実力が伴わないのに昇進させるつもりはありません。それは部下にとって悲劇を招くことになりますから。

 当面は、メンバーの顔ぶれなどを見つつ、「この組織は女性がトップを務めても問題ないか」という点を考慮し、ポストを選定します。いずれは、男女を意識することなく、業務の知識と経験から適材適所を探っていった結果「たまたま女性だった」というかたちで女性管理職が増えていくといい。そのためには、女性の絶対数をもっと増やしていく必要があります。

第一期「ワーキンググループ」は活動の締めくくりとして『会社で支える子育て支援ガイドブック』を作成し、社員に配布した
第一期「ワーキンググループ」は活動の締めくくりとして『会社で支える子育て支援ガイドブック』を作成し、社員に配布した

―― 「ダイバーシティーが成長のドライブ」という考え方を、社員全員が自分の課題として認識できるよう、どのような方法で浸透させていきますか?

辻田 一つには、トップがそのキーワードを言い続けること。もう一つは、社員達が自分自身で気付けるような機会を与えること。当社の女性活躍推進のための「ワーキンググループ」なども方法の一つですが、このテーマについて議論したり、色々な人と一緒に働いてみたりすることで、自分で気付いて腹落ちできるような機会を提供することが大切だと考えています。

(ライター/青木典子、撮影/稲垣純也)