「夜眠る前の5分間」の対話とスキンシップを大切に

 きょうだい関係で、我慢しないポジションはありません。家庭内で我慢することや、自分のおもちゃを取られるなどの理不尽も増えます。新しくきょうだいが生まれたことで、「わたしだけの毛布だったのに……」「ぼくだけのママとパパだったのに……」と、寂しさを感じている第一子。経験がないので「新しくきょうだいができること」についての概念もなく、その感情を言葉で表せないこともあります。そのもどかしさが赤ちゃん返りにもつながります。

 「毛布を貸してあげられるんだね」「仲良くできてうれしいな」「今はおっぱいをあげているから、もう少ししたらいっぱい遊ぼうね」と、「ママとパパはあなたの気持ちを分かっているよ」ということを、言葉やスキンシップでちゃんと伝えましょう。寂しさを理解していることを伝え続けてあげると、子ども達も落ち着いてきます。

 きょうだいが生まれたときに限らず、「対話」は親子の中でとても大切です。特に生活が変化したときには心がけてほしい時間です。

 「今日、おもちゃで遊ぼうって言ったときに、おっぱいをあげていて遊べなかったね。明日は赤ちゃんが寝ているときに遊ぼうね」などと丁寧に伝えてあげること。「今日はママも赤ちゃんがなかなか泣き止まなくて困っちゃった~」など、寂しさに共感してあげることに加えて、ママやパパの感じたことを素直に伝えてみてください。対話の時間、そして、スキンシップを大切にしていきましょう。特に、眠りにつく前の時間がおすすめです。また、時々は「お兄ちゃん、お姉ちゃんだけがママ(もしくはパパ)を独り占めできる時間」があると、とてもいいですね。結果的に心の安定につながります。