3歳児眼科検診の重要性 弱視のまま成人すると両眼の視覚障害リスク増
子どもの弱視は、3歳児眼科検診をきちんと受けて、的確に発見することが大切です。目の感受性の高い時期に効果的な治療ができ、入学までに治療を終えることができるからです。
転居などで3歳児眼科健診を受けていなかったり、疑いがあってもその後の精密検査を受けないなどして弱視の発見が遅れてしまうと、就学時健診や入学後に発見されて治療を行っても、治療成果が上がらない場合があります。もちろん、タイミングを逃しても治療できることもありますので、諦めずにすぐに治療を開始しましょう。
片目が弱視のまま成人になると、もう片方の目は正常に見えてはいますが、両眼視ができないため、奥行きを捉えることに支障をきたします。また、将来的に良いほうの目に何らかの疾患が起こって視力を失ってしまうことで、両目の視覚障害になるリスクが55歳以上では正常者の2倍になることも分かっています。
一般的に、初めての視力検査は3歳児健診になると思いますが、「先天白内障」「早発型発達緑内障」「網膜芽細胞腫」など、赤ちゃんのうちから一刻も早く見つけてほしい重篤な目の病気があります。子どもの目の異常は親が気をつけて見つけてほしいと思います。
特に、若いうちから緑内障や白内障、網膜剥離などになった近親者がいる場合は、3歳児眼科検診を待たずに、赤ちゃんのうちから眼科を受診しておくと安心です。
家で親が簡単にできる子どもの目の検査方法がありますので、ぜひ行って、一生使う大切な子どもの目を守りましょう。
上記が一つでも当てはまるときは、早急に眼科を受診してください。
片方の目を隠したときだけ、嫌がる仕草が見られるときには、もう一方の目に疾患があって弱視になっている可能性が高いです。