25歳で出産。産後のつらさに驚く
日経DUAL編集部 吉岡さんは、なぜ産後に特化したエクササイズに興味をお持ちになったのでしょうか。
吉岡マコさん(以下、吉岡) 私の出産後の実体験がきっかけになっています。私は25歳で出産したのですが、産後に一番驚いたのが、体ってこんなにダメージを受けるものなのか、ということでした。出産による貧血と妊娠によって体のバランスが崩れたことで、まともに立つこともできなかったんです。
産後1カ月はほとんど寝たきりで過ごしていたようなものでした。当時、パートナーは外国にいて、私はまだ学生だった妹と同居中。妹や友人が子育てを手伝ってくれましたが、子どもが泣いたら立ってあやすのは私。それがもう大変で……。
産後1カ月を過ぎたあたりで、自宅に知り合いのヨガ講師を呼んでリハビリのつもりで体を動かし始めました。ですが、赤ちゃんと一緒にヨガをやるのは限界があると感じたんです。
―― 子育てしながら体を動かすのは難しかったのでしょうか。
吉岡 泣いている子を放っておいて運動をすることが、精神的にきつかったんです。私は運動生理学を学んでいたこともあり、体のダメージを回復させるためには動くことが重要だと考えていました。赤ちゃんを決して置き去りにはせず、体を動かせるプログラムはないものか。まだないのであれば、自分が作るしかない。そう思いました。
―― イチからプログラムを構築されたんですね。
吉岡 そうです。自分の体を実験台にして、産後の体のどこがダメージを受けやすく、どこが疲れやすいのか、強化すべき筋肉はどこか、ほぐす場所はどこか。ノートに書き込んで検証しながら、プログラムを一つ一つ作っていきました。ちょうど産後3カ月ごろのことでした。